心理的安全性

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Googleの研究によると、「成功するチームの共通法則」が5つあるそうです。①心理的安全性、②相互信頼、③構造の明瞭性、④仕事の意味付け、⑤影響力。①忌憚のない意見を、恐れず自由に発言できる。②チーム内で相互に信頼関係ができている。③目標・分担・計画が明確に提示されている。④役割の本質的な意味を自覚している。⑤成果が社会に対して良い影響を与えていると確信している。この中で、特に①と②は強い因果関係がありそうです。つまり、信頼があるから心理的に安心する→安心できるから本音を語れる→さらに信頼が高まる→・・・。

今回は「心理的安全性」にフォーカスしたいと思います。例えば、会議で「流れに逆行する意見」を自分が持っている時に、言えるか言えないか。これを左右するのが「心理的安全性」です。決して緊張感のないヌルいチームがよいわけではありません。カッコよく言うと「建設的かつクリティカル(批判的)な意見を、躊躇なく発信できるか」。この逆は、「いいね、いいね」の全員賛成(衝突回避)や、集団同調圧力などの「見た目だけ一致団結」。本音を恐れず発言でき、適切な緊張感の中で発想が広がる、それがよいチームだと思います。

心理的安全性が不足すると3つの不安が高まります。それは、無知、無能、否定、です。順に「知らない、わからないと思われる不安」、「失敗したらいけないと思う不安」、「積極性がない、変革に抵抗していると思われる不安」。こうなるとますます心理的安全性が低下する。じゃあどうしたらいいの? それは、リーダーが手本を見せるしかありません。「本音で語ろうぜ!」と、ただ声を大にしてもダメ。リーダーが自ら恐れずに素直な発言を繰り返す。「このリーダー大丈夫?」と軽く見られる(?)リスクはあるけど、とにかく範を示す。知らないことは、カッコつけずにその場で聞く。理解できなければ、素直にそう言う。チーム全体をそんな「言えるムード」にする。ただしメンバーに対しては、無理に本音を強要するのではなく、キャラに応じた配慮も必要。時には正論よりも人間味が大事です。会議の時だけでなく、メンバーはリーダーの日常行動もよく見ています。

ここでサッカー日本代表の例。2018年、アジア予選1位通過にもかかわらず、ロシアワールドカップ直前で電撃解任されたハリルホジッチ監督。その理由は、コミュニケーション不足だそうです。『心理的に安全な場作り』が出来なかったことが最大の原因(選手意見の受入れが下手)。結果、選手から協会に対し、SOSを出すに至りました。後任の西野監督は選手の意見を吸い上げて、心理的安全性を飛躍的に高め、チーム作りに成功しました(結果もGood)。リーダーは大変な時代ですね。私たちもヒントにしましょう。

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