「毒親」という言葉を知って、ようやく自分の苦しさに名前がついた。精神保健福祉士として伝えたいこと

「毒親」という言葉を知って、ようやく自分の苦しさに名前がついた。精神保健福祉士として伝えたいこと

記事
コラム

ずっと、うまく説明できなかった

「なんで私、こんなに生きづらいんだろう」
子どもの頃から、どこかしんどかった。

でも何がしんどいのか、うまく言葉にできなかった。
「親はちゃんと育ててくれた」
「虐待されたわけじゃない」
「贅沢な悩みかもしれない」

そう思いながら、ずっと一人で抱えてきた。

そんなとき、「毒親」という言葉に出会った。
読んでいくうちに、胸のあたりがざわついた。
「これ、私のことかもしれない」
ようやく、自分の苦しさに名前がついた気がした。

「名前がつく」ことの意味

精神保健福祉士として、多くの方の相談を受けてきました。
「毒親」という言葉を知って初めて相談に来てくださる方が、とても多いです。

「この言葉を知るまで、自分がおかしいと思っていた」
「親のことを悪く言うのは裏切りだと思って、誰にも話せなかった」
「でもこの言葉を知って、私だけじゃないとわかった」

苦しさに名前がつくことは、回復の第一歩になります。
「これは私のせいじゃなかった」と気づくこと。
「ずっとしんどかったのには理由があった」と知ること。

それだけで、長年自分を責め続けてきた重さが、少し緩むことがあります。


「毒親」とは何か、精神保健福祉士として説明します

「毒親」は医学的な診断名ではありません。
でも、精神保健福祉士として学んできた知識から言うと、「毒親」と呼ばれる親の行動パターンは、子どもの心の発達に深刻な影響を与えることがわかっています。

たとえば、こんなパターンがあります。
過干渉・支配型
子どもの意思を尊重せず、すべてを管理・コントロールしようとする。
「あなたのため」という言葉の裏に、親自身の不安や支配欲がある。

感情的・不安定型
親の機嫌によって態度が激変する。
子どもは常に「今日は怒られないか」と顔色を読み続けることになる。

否定・比較型
「どうせあなたには無理」「お兄ちゃんはできたのに」
——繰り返される否定や比較が、子どもの自己肯定感を根本から削っていく。

罪悪感を植え付ける型
「あなたのせいで私は不幸だ」「これだけ育ててあげたのに」
——子どもが罪悪感を持つことで、親をコントロールできなくなる。

これらの環境で育つと、大人になっても影響が続きます。

自分を責めやすい。他人の顔色を読みすぎて疲れる。「自分の気持ち」がわからない。人間関係でいつも同じパターンを繰り返す
——これらは、子ども時代の環境が影響していることが多いです。


「親のせいにしていいのか」という罪悪感について

「でも、親のせいにするのはよくない気がする」
そう感じている方へ。
「親のせいにする」と「影響を理解する」は、違います。
親を責めることが目的ではありません。

「なぜ自分がこうなのか」を理解することで、自分を責めることをやめられるようになる——それが目的です。

精神保健福祉士として伝えたいのは、「親の影響を理解することは、自分を取り戻すための作業だ」ということです。

親を憎まなくていい。許さなくてもいい。
ただ、「自分がこうなったのには理由があった」と知ること。

それだけで、ずいぶん楽になれることがあります。


「わかった」だけでは変わらないこともある

「毒親」という言葉を知って、「そうだったのか」と腑に落ちた。
でも、知識を得ても、長年染みついた思考のクセや感情のパターンはすぐには変わりません

「頭ではわかるのに、また自分を責めてしまった」
「人間関係で同じことを繰り返してしまう」
「なんとなく生きづらいのは変わっていない」
そういう方が多いです。

知ることは大切な一歩です。
でも「変わること」には、また別のアプローチが必要です。


まず、話してみてください

「うまく説明できるか不安」
「どこまで話していいかわからない」
「整理されていない」
それで十分です。

メッセージカウンセリングでは、今感じていることをそのままの言葉で送ってもらうだけで大丈夫です。
社会福祉士・精神保健福祉士として、丁寧に受け取ります。

「話すだけでなく、思考のクセや感情のパターンを変えていきたい」という方には、思考整理コーチングがあります。
自分を責めるパターン、人間関係で消耗するパターン
——染みついた思考のクセを一緒に整理して、「自分で自分を整えられる力」を育てていきます。

苦しかったのは、あなたが弱かったからじゃない

ずっと一人で抱えてきた。
誰にも言えなかった。
自分がおかしいと思い続けてきた。

その苦しさに、ようやく名前がついた。
それはあなたのせいじゃなかった。

そのことを、まず受け取ってほしいんです。
変わるのは、そこからで十分です。

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