「持ち帰ります」は、英語だと行き先を聞かれます

「持ち帰ります」は、英語だと行き先を聞かれます

記事
学び
クライアントの会議室にいます。
打ち合わせの終わりぎわに、想定になかった作業を1つ足せないかと聞かれました。
その場では、受けるとも受けないとも言えません。

言いたいのは、これです。

一旦、持ち帰らせてください。

3秒、考えてみてください。

答えです。

Let me take this back to my team.

「持ち帰る」が、英語では2つに割れます

出てきそうなのは、こちらだと思います。

Let me take it home once.

take home は、本当に物を家へ持って帰る言い方です。
残った料理を持ち帰る容器も takeout と言うくらいで、会議の話には向きません。
once も「一度だけ」なので、日本語の「一旦」とは別のものになります。

日本語の「持ち帰る」は、1語で2つのことを言っています。

1. いまは決めない(保留の合図)
2. 決める場所は、ここではない(自分の側へ戻る)

英語は、この2つを分けないと文になりません。
1つめは Let me … が引き受けます。
問題は2つめで、back to ___ の下線を必ず埋めさせられます。

Let me take this back to my team.

my team のところに、日本語は何も置かずに済みます。
会社なのか、上司なのか、チームなのか。言わないまま持ち帰れる。
英語は、行き先を出さないと take back が宙に浮きます。

だから英語にするとき迷うのは、動詞ではなく行き先のほうです。
my team / my manager / our side のどれを選んでも、
誰が決めるのかが、その場で相手に伝わります。
日本語の「持ち帰ります」は、そこを伏せたまま席を立てる言い方でした。

場面を1つずらすと

一旦、社に持ち帰ります。
Let me take this back to the office.

行き先を建物にすると、誰が決めるのかはまた伏せられます。
下線に何を置くかで、どこまで見せるかを自分で決められるということでもあります。

今日ひとつ

次に「持ち帰ります」と言いそうになったら、頭の中で back to ___ の下線を埋めてみてください。
自分が誰のところへ帰るのかが、そこで一度だけはっきりします。

明日は「その件は難しいと思います」。この「難しい」は、difficult ではありません。

持ち帰ったあとの報告先、そちらではどこになっていますか。

この文は、どうやって決めているか

上の1文は、こちらで用意したものです。実際のご依頼では、次の5つを伺ってから文を起こします。

・使う場面(誰に、どこで話すか)
・現在のレベルと、いま詰まっているところ
・必要な語彙・固有名詞(製品名、専門用語など)
・希望する話者の国と地域、読み上げ速度
・聞く環境(通勤中/自宅/移動中)

3つめが要です。市販の教材に載っていない語こそ、教材の中身になります。
一覧が無くても構いません。こちらから質問しながら一緒に洗い出します。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す