「それ、仕様です」は、英語だと「わざとです」と言います

「それ、仕様です」は、英語だと「わざとです」と言います

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学び
スマホのアプリを作る会社で働いています。
「この画面、おかしくないですか」という連絡は、毎日いくつも来ます。
そして、その半分くらいは壊れていません。
きょう届いたのも、そういう1件でした。
ただ、その動きは最初からそう決めて作ってあります。
壊れているわけではない、と返さないといけません。

言いたいのは、これです。

それ、仕様です。

3秒、考えてみてください。

答えです。

That's by design.

日本語は名前で答え、英語は誰かの意図で答えます

出てきそうなのは、こちらだと思います。

That's the spec.

spec は決めごとを書いたものを指す名詞です。
これだと「それは仕様書です」と言ったことになり、
相手が知りたいこと——壊れているのか、そうしてあるのか——に答えていません。

日本語の「仕様です」は、名前を1つ出せば済む言い方です。
「仕様」という枠の中に入っている、とだけ言えば、もう決着がつく。
誰がいつ決めたのかは、言わなくていい。

英語の by design は「設計によって」、つまりそうなるように作られているという言い方です。
名前ではなく、手を加えた誰かがいることのほうを言っています。

That's by design.

だから、この一言を言った時点で、こちらは
「そう決めたのはわたしたちです」という側に立っています。
日本語の「仕様です」が少しだけ突き放して聞こえるのは、逆に決めた人がいないからです。

そのぶん、by design は続きを聞かれます。
なぜそうしたのかを、そのまま一文足せる形になっているからです。

It's by design. We didn't want two people editing the same row.

場面を1つずらすと

そこは仕様外です。
That's outside the spec.

同じ「仕様」でも、こちらは spec のままで通じます。
枠の話をしているのか、意図の話をしているのかで、語が入れ替わります。

今日ひとつ

「仕様です」と言いそうになったら、「わざとそうしました」と言い換えられるかを確かめてみてください。
言い換えられないときは、たぶんそれは仕様ではありません。

明日は「ちょっと重いですね」。重さの話をしていないのに、重いと言います。

「仕様です」にあたる言い方、そちらの現場では何と言っていますか。

この文は、どうやって決めているか

上の1文は、こちらで用意したものです。実際のご依頼では、次の5つを伺ってから文を起こします。

・使う場面(誰に、どこで話すか)
・現在のレベルと、いま詰まっているところ
・必要な語彙・固有名詞(製品名、専門用語など)
・希望する話者の国と地域、読み上げ速度
・聞く環境(通勤中/自宅/移動中)

3つめが要です。市販の教材に載っていない語こそ、教材の中身になります。
一覧が無くても構いません。こちらから質問しながら一緒に洗い出します。

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