母親を許せないあなたへ――憎んでいる限り、私の人生は良くならなかった

母親を許せないあなたへ――憎んでいる限り、私の人生は良くならなかった

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母親を許せない。

悪いのは母親なのに、どうして自分が苦しみ続けなければならないのか。

母親さえ変わってくれたら、自分はもっと楽に生きられるのに。

そう思っていませんか。

これは、あなたが悪いと言いたい話ではありません。

私自身も、悪いのは母であり、離婚した元夫であり、私を苦しめた人たちだと思って生きてきました。

実際に、許せないと思うだけのことがありました。

けれど、どれだけ相手を責めても、どれだけ自分の正しさを証明しても、私の人生は一向に良くなりませんでした。

そこで私は、初めて見る方向を変えたのです。

相手ではなく、自分の内側へ。


母を憎んでいる方が、私には楽だった

私には、10年以上抱えてきた母との問題がありました。

母がしてきたことや、言ったことが許せませんでした。

離婚した元夫に対しても、同じように強い憎しみを持っていました。

あれだけ人を憎んでいたのは、憎んでいる方が楽だったからです。

自分を相手より優位に立たせて、

「あなたの、そういうところが間違っているでしょう」

と、相手の間違いをつかみ、徹底的に責めていく。

当時の私には、そちらの方が生きる力が湧くように感じられました。

自分は悪くない。

悪いのは相手だ。

そう思っていれば、自分の内側を見なくて済んだからです。

けれど、どれだけ自分を正当化しても、どれだけ自分の方が正しいと思い込んでも、私自身は良くなりませんでした。

人を憎み続けている私の内側が、健康ではなかったからです。

娘、妻、嫁、母――私はいくつの仮面をつけてきたのだろう

私は、女性として、娘として誕生しました。

おじいちゃんやおばあちゃんの前では孫になり、近所の人の前では、また別の顔をしてきました。

社会人になってからの顔。

結婚してからの妻の顔。

嫁としての顔。

母親としての顔。

そして今は、おばあちゃんとしての顔もあります。

その都度、その都度、私はいくつの仮面をつけてきたのでしょう。

たくさんの仮面を持つようになると、だんだん自分の本音と、自分自身が離れていきます。

よくいわれる、「自分の操縦席を人に渡している」という状態です。

世間が持っているルールや、周りから求められる役割に合わせて生きていく。

そうしているうちに、自分が本当は言いたかったことや、ずっと我慢してきた感情に気づき始めます。

最初は、イライラという形で出てきました。

その先に、だるい、きつい、眠いという状態が始まったのです。
10歳頃から始まっていた、もう一人の自分

思い返せば、私の場合は10歳頃から、それが現れ始めていました。

昔、『ヤヌスの鏡』というテレビドラマがありました。

あのドラマに出てくる「もう一人の自分」のようなものが、私の中でも起きていました。

周りに合わせて生きる私と、我慢を溜め込んでいく私。

その二つが、少しずつ離れ始めていたのだと、今なら分かります。

19歳で上京し、一人暮らしをするようになってからは、母から受ける影響が少し弱くなりました。

けれど、離れて暮らしても、どこかで気持ちがつながっていました。

距離を置いても、関係は簡単には終わらない

親子喧嘩をして、

「もう親子の縁を切る」

「二度と、この敷居をまたぐな」

と言われたり、親から勘当されたりしたという話も、よくお聞きします。

けれど、表面上の関係を断ち切っても、

「元気でいるのだろうか」

「今、どうしているのだろうか」

と気にかけてしまう自分がいます。

物理的に距離を置いても、心の中ではまだつながっている。

それは弱さではなく、長年積み重なった思考や感情のクセが、そう簡単には切り替わらないというだけのことです。

心配し続けていれば、また心配せずにはいられないような出来事が、自分のところへ返ってきます。

反対に、相手を憎み、悪口を言い続けていれば、その苦しさは自分自身の中に残り続けます。

どれだけ距離を置いても、関係そのものへの感情が消えるわけではない。

だからこそ大切なのは、相手を憎み続けることではありません。

一日でも早く、自分の心を軽くする方向へ切り替えることです。

「どうして、この人はこんなことをしたのだろう」

と相手を責め続けるのではなく、

「私は、どうしたらこの苦しさを手放せるのだろう」

という方向へ、自分の思いを変えていくことです。

母との問題を紐解くと、自分の中にあったものが見えた

私が10年以上抱えてきた問題を一つずつ紐解いていくと、見えてきたことがありました。

それは、私がよく知らなかったこと。

そして、経験がなかったことです。

知識がなかったがゆえに、自分自身が巻き起こした問題でもあったと分かりました。

私は、人を助けようとしてきました。

けれど、その先に、本当に何の損得勘定もなかったのでしょうか。

純粋に人を助けたいと思っていたのか。

それとも、何か見返りを求め、人間関係をつなぎ止めようとしていたのか。

問題となるのは、この二つです。

損得勘定で人を助けることと、本当に見返りを求めずに人を助けようと思うこと。

同じ「人を助ける」という行動に見えても、その内側にある思いは、まったく違います。

私は相手ばかりを責めていましたが、自分の内側にも、見なければならないものがありました。

許すことは、相手が正しかったことにすることではない

私は、相手を許したら、自分が負けるような気がしていました。

自分が受けた苦しみまで、なかったことにされるように感じていたのです。

けれど、許すことは、相手が正しかったことにすることではありません。

起きた出来事を、なかったことにすることでもありません。

相手を憎み続けることで、自分の人生まで相手に握らせることをやめる。

私にとって許すとは、自分の操縦席を自分に戻すことでした。

私はそこで、

「相手が悪い」

という方向から、

「私は、どうしたら許せるのだろう」

という方向へ切り替えました。

## 自分の内側と向き合い続けて起きたこと

私は、自分の内側と向き合うワークを続けてきました。

心の中にあった妬みやそねみ、憎悪のようなものが、少しずつ削がれていきました。

無理に母を許そうとしたわけではありません。

「今日から憎むのをやめよう」

と、自分に言い聞かせたわけでもありません。

けれど、いつの間にか、あれほど許せなかった母がしてきたことや、言ったことを許せるようになっていました。

離婚した元夫のことも、少しずつ許せるようになりました。

自分の我を押し出してまで、自分の意見を通そうとは思わなくなりました。

いろいろな人がいて、いろいろな境遇がある。

そのことを理解できるようになり、自分の中で納得できることが増えてきました。

楽な答えを探して、私はさまよってきた

私は以前、答えを見つけようと、いろいろな方法を試しました。

答えが分かれば、それに向かって進めると思っていたからです。

けれど、誰もが答えを知っているわけではありませんでした。

答えが分からなければ、またさまよいます。

私もさまよいながら、

「多分こうだろう」

と思えるものや、自分が楽になれるものばかりを選んできました。

その結果、私はさらに転落していきました。

だからといって、苦しいことにただ耐え続ければ報われる、という話でもありません。

大切なのは、自分自身を生きるという方向を思い出し、その方向へ向かって進んでいくことです。

私の場合は、その方向へ進み始めたことで、体調もみるみる変わっていきました。

仮面が外れ、本当の自分に戻ってきた

仮面が外れてくるほど、私は私自身であるということを、最近とても感じています。

娘だから、母だから、おばあちゃんだからでもない。

ただ、私がここにいる。

そういう感覚です。

人への違和感は、自分の内側を知らせてくれる

今の私は、人を見て違和感を覚えることがあります。

「この人は、無理をしているのではないか」

「本当は苦しいのに、わざわざ明るくしているのではないか」

そう感じると、私も苦しくなります。

以前なら、その人を変えようとしたり、間違いを指摘したりしていたかもしれません。

けれど今は、

「自分自身の中にも、まだ同じものがあるのだよ」

と教えてもらっているのだと、素直に受け取れるようになりました。

相手に感じた違和感を、相手を責める材料にしない。

自分の内側を見るきっかけにする。

そうすると、外側の人間関係も変わり始めます。

自分の内側が変われば、母親との関係も変わる

母親が悪い。

元夫が悪い。

あの人さえ変われば、自分は幸せになれる。

私は長い間、そう思って生きてきました。

けれど、相手を憎んでいる間、私の人生は良くなりませんでした。

変える場所は、相手ではありませんでした。

まず、自分の内側だったのです。

自分の内側にある怒り、妬み、そねみ、憎しみ、こだわり。

それらが少しずつ削がれていくと、許せなかった人を許せるようになり、つけ続けてきた仮面も外れていきました。

もし今、母親や誰かを許せない気持ちを抱え、何をしても苦しさが変わらないのであれば、まず「自分の内側で何が起きているのか」を知ることから始めてみてください。

母娘関係の苦しさ、一人で抱え込んでいませんか

母を許せない、母が苦手、母との関係にいつも疲れてしまう。

そう感じているのは、あなただけではありません。

私自身、長年この問題と向き合い続けてきたからこそ、断言できることがあります。

相手が変わるのを待っている限り、苦しさは終わりません。

自分がどんなパターンで母親との関係につまずいているのか。

そこを知ることが、最初の一歩です。

私は、母娘関係・親子関係の悩みを専門に、Coconalaで診断ツールとセッションを提供しています。



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