不安の正体

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不安の正体

前回は「できる人」と「できない人」の違いについて紹介しましたが、この記事ではどうしたらできる様になるかをもう少し詳しく考えてみました。


レシピにない「秘訣」

前回の記事では、レシピを例に挙げて、レシピだけでは上手く料理を作れいない場合がある事を紹介しました。

これは、レシピに必要な事が全部書いてあるわけではなく、ある程度「料理」ができる前提に書かれているという事です。 問題はこの「ある程度」の部分です。

レシピをご覧になった事がある方はご存知だと思いますが、同じような料理のレシピでも、丁寧にわかりやすく書かれている物もあれば、材料の分量と簡単な手順しか書かれていない物までいろいろです。

つまり、誰を対象にレシピを書いているかで中身が変わってきます。例えば、自分の覚書の様に書くのであれば、材料の分量や簡単な手順だけで十分です。実際に自分で作っているので料理の過程の詳細は省いても大きな問題にはなりません。

しかし、料理本にレシピを載せて作り方を紹介する場合には話が違ってきます。 料理本の読者は料理を殆どした事ない人から、プロ並みに料理の腕がある人もいます。

現実的には、全ての手順やコツをレシピに書くのは難しいので、どこかで妥協する必要があります。 そうすると、レシピには書かれていない「秘訣・コツ・トリック」がどうしても出来てしまいます。

やり方には「裏側」が存在する!

つまり、レシピに限らず、何かをやるための手順や方法には、そこには書かれていない「裏」があるという事になります。 これがその分野に精通した人がみると、敢えてその裏側を書かなくても分かるものです。

大切なのは、目に見えない裏側を見る力という事になります。

見えない物を見るのですから、簡単ではないというのは想像できるかと思います。

しかし、見えないものを見るのにはちょっとしたコツがあります。

三手読みで炙り出す!

よく将棋をやる人が訓練する事ですが、「三手先を読む」という方法です。

三手読みとは、自分がある手を指したら、相手がどのように対応(反応して)、次に自分が何をするかという過程を考えて、目の前の一手を指すという事です。

* 次の一手(自分)
* 相手の一手(相手の反応)
* その次の一手(自分)
のパターンを幾つか考えるという事です。

当たり前ですが、次の一手は自分がやる事なので、幾つかの候補の中の一つということで想像するのは比較的簡単です。 ところが、次の相手の一手は当然、相手の行動なので何をするかは基本的にはわかりません。

しかし、自分ならどうするかを考える事は可能なので、幾つかの候補を挙げて2〜3パターンを考える事は可能です。 その上で、相手の仮の反応に対して自分が何をするかを考える事は可能になります。

こうすることで、目の前の一手だけを考えて将棋を指すよりも、良い結果が出るという考え方です。

レシピでも同じ様なコンセプトを取り入れてみようというのが「三手読み」です。

例えば、材料を切ったら次に何をするのか、その結果、料理はどんな状態になるかを考えながらレシピをみるという事です。 最初は、その予想が当たる確率は低いですが、料理を何回か繰り返していくと、だんだん次の状態が想像できるようになります。

ところがレシピの記述が、その予想と違う場合にはその前に「何か別の」書かれていない物があると予想できるようになります。 そうすることで、レシピの行間が読めるようになってきます。

将棋でもそうですが、なれてくると三手だけではなく、五手先、七手先などのようにもっと先までどうなっていくのかが分かる様になってきます。要は訓練(練習)次第という事になります。

これが、実践(練習)が大事という大きな理由です。

一歩先を見る
三手読みのコンセプトは、要は一歩先を見るという事です。 一歩先を見る(予想する)ことで、一歩先の対応まで考えて実践(行動)するということで、成功率がアップします。

当然、予測は外れることがありますが、外れた原因を考えることで、同じ様なケースの予測の精度が上がります。 ここでは予測、予想と書いていますが、要は仮説を立てて、その通りになるかを確認しながら実行するという事です。

この訓練をすると、書かれていないことや、未来の事もある程度、想定することが可能になってきます。

これができる様になるための秘訣の一つです。

まとめ
プログラミングでもビジネスでも同じですが、仮説を立てて、「何かをしたら」「次はどうなって」を考える癖をつけると、成功率が大きくアップしていきます。仮説なので外れる場合もありますが、外れた理由を考えて次に生かすようにすると、予測の精度も向上します。 予想も一つだけではなく、幾つかのパターンで考えると、それぞれのパターン事にその先の対応も変えた対応ができます。

失敗するのは誰でも嫌な事ですが、この方法を利用すると失敗の可能性を減らすだけではなく、失敗した際のリカバリーも可能になってきます。特に、試す場合は、小さく、簡単にして試すと、予想が外れても「失敗」というよりは、一つのデータとして捉えることができるので、一つのステップとして考える事ができるようになります。

できる様になる秘訣の一つは、「三手読み」で結果を予測して行動する事にあります!
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