国語講師のひとり言「志望校は低く見積もって上へ」

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『個別の授業で面と向かっては言いにくい話をコラムにしています。ですのでタイトルも「ひとり言」。日々の指導で気づいたあれこれを綴ります。』
見せていただいた現在の成績と、現状の第一志望校が明らかに釣り合っていないケースに時々出くわします。

お子さんの中学受験が初めての親御さんで、ご自身も中学受験を経験していないといった場合に多いようです。

第一志望校に憧れを持つことはやる気にもつながり、決して悪いことではありませんが、"憧れの対象を第一志望校にする"のはやめましょう。

初めはやや低めに見積もって、頑張って少しずつ上げていく方がやる気が出ませんか?

最初に現状の偏差値と10も20も違うような学校の名を挙げて、じょじょに目標のランクを下げていくなんて、士気が高まるとはとうてい思えません。

「あくまで目標ですから、高いに越したことないじゃないですか」

とでも言われそうですが、高すぎる目標はその存在があまりに遠すぎ、現実的な努力のトリガーになりにくいと思われます。

人間、「手が届きそう」と思うからこそ躍起になって頑張るのではないですか?

たとえば今の偏差値が、志望校の合格レベルに10足りないとしましょう。

「まだあと1年あります。頑張って上げていければ」

とおっしゃる親御さんもおられますが、忘れちゃいけないのはほかの受験生も「あと1年」同じように頑張るということ。

ほかの受験生の頑張りと同じレベルの頑張りでは、志望校に対する相対的なポジションはまったく変わらないわけです。

今ある差をくつがえすには、人並み外れた努力が求められます。




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