『個別の授業で面と向かっては言いにくい話をコラムにしています。言いにくいワケは、生徒さんは1人1人状況が異なり、一般論のアドバイスがつねに当てはまるとは限らないからです。
ですのでタイトルも「ひとり言」。本コラムの内容に有効性があるかと問われれば、私自身の中学受験や長年の指導で実践を心がけ、結果を出してきた事実を挙げるのみです。』
「43字でぬき出しなさい」「本文全体をふまえて60字以内前後で書きなさい」などなど、国語の問題には字数の制限がつきまといます。
生徒さんには常々「字数はヒントなんだよ」と伝えていますが、正直あまり反応が良くありません。
「なんでだろう?」と長年疑問に思ってきましたが、最近ふと思い当たりました。
それは制限字数とのすり合わせのために字を数える際のスピードです。
はっきり言えば明らかに遅い、と言うより遅すぎるんですね。
時間をかけているから正確かと言えば、1~2字数え間違えているケースもしばしばあります。
しかも43字の部分を探していて、見当をつけた場所を数えたら42字だった場合、「あー、ここじゃなかった」とすぐ他の場所を探そうとする子も。
──せめてあと1回は数えてみたら? "数え間違い"ってこともあるでしょ?
指導していてモヤモヤするのは、たいていそんなときですね。
私自身、中学受験の国語の思い出と言ってまず思い出すのは、問題文の字数をやたら数えていたこと。
速く正確に数えられることは、じつはかなり重要です。
速読や精読の話より先に、まずは字を正確に数える練習をしましょう。