■『バーナードの組織の3要素』とは?
『バーナードの組織の3要素』とは、組織が成立・機能するために不可欠な「共通の目的」「貢献意欲(協働意欲)」「コミュニケーション」の要素のことです。
この3つの要素が揃うことで、しっかりとした組織の基盤が整い、機能不全しない「強固な組織」を形成することができるようになります。
◆提唱したのは?
この『バーナードの組織の3要素』は、アメリカの組織論に関する学者である、チェスター・バーナード 氏が提唱しました。
1938年に出版した著書『組織の役割』の中で、「組織が成立するためには、共通の目的・貢献意欲(協働意欲)・コミュニケーションの3要素が不可欠であり、どれか一つでもかけていると不完全な組織となり、健全に機能しなくなる」と定義づけしました。
◆「組織」と「集団」の違い
チェスター・バーナード 氏は、「組織」を「2人以上の集まりによる集合体であり、何かを成し遂げようとする時に形成される」と定義しました。
「何かしらの共有の目的を達成するために集まり、組織を構成するメンバーそれぞれが役割分担し機能的な役割を果たす集合体」であると言えそうです。
一方、「集団」は、共通する目的の有無に関わらず、偶発的に集まりメンバーそれぞれが独立した集合体と言えます。
つまり、チェスター・バーナード 氏が提唱した『組織の3要素』によって成立した、目的達成のためにお互いに協働したりコミュニケーションを取る集合体が「組織」、と言い表すことができます。
■組織の『3要素』とは?
チェスター・バーナード 氏が提唱した『組織の3要素』それぞれの具体的な内容は以下の通りです。
●共通の目的(Common Purpose)
●貢献意欲(協働意欲)(Willingness to Cooperate/Contribute)
●コミュニケーション(Communication)
◆共通の目的(Common Purpose)
「共通の目的(Common Purpose)」とは、組織を構成する経営陣や従業員が同じ目的意識を持って、その達成に向けて協働することを指します。
つまり、組織全体が「共通の目的」を共有することで、同じ「ベクトル」で進むことができるようになり、「一つの組織」としてまとまりを持って協働することが可能になる、ということです。
●協働的側面
「共通の目的」には、2つの側面があると言われています。
1つ目は「協働的側面」と呼ばれ、企業が掲げる理念や個々人が有する情報を共有することで、目標達成に向けて協働することを指します。
「企業理念」や「ビジョン」を設定することが、この側面に該当します。
●主観的側面
2つ目は「主観的側面」と呼ばれ、「家族のため」「社会のため」など、各個人が抱える目的のことを意味します。
◆貢献意欲(協働意欲)(Willingness to Cooperate/Contribute)
「貢献意欲(協働意欲)(Willingness to Cooperate/Contribute)」とは、メンバーの「組織に貢献して共通の目的を達成したい」というモチベーションを指します。
この意欲は、組織全体に対する貢献だけでなく、チームを構成するメンバーに対する貢献も含まれます。
「貢献意欲(協働意欲)」の要素が無ければ、自分の利得だけを求めるようになり、組織として成り立たなくなって崩壊するリスクが生じてしまいます。
「組織のために自分も貢献したい」「掲げた共通の目標に向かって頑張りたい」といった気持ちが強いほど、組織力が強くなるのです。
◆コミュニケーション(Communication)
「コミュニケーション(Communication)」とは、組織内のメンバー間で情報を共有し、意思疎通を図るための方法を指します。
組織において、上司や同僚との意思疎通が図れなければ、指示が曖昧なことによる「やり直し」や「ミス」が増えたり、早期に対処すれば些細な事象で済んだことも重大な事故に発展してしまうリスクが高まってしまいます。
こういった弊害によって、生産性や業績の低下を招いてしまい、組織としての存続が難しくなってしまうため、コミュニケーションが重要になるのです。
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