「提案のトークスクリプトを完璧にしてから話そう」
「話す練習をもっとしなきゃ」
そう思って、私は何度も何度もトークを磨き続けていました。
上手な人の台本を真似してみたり、人気のある提案のフレーズを取り入れてみたり。
“これを言えばうまくいく” と言われる言い回しをいくつもストックして、本番で安心できるようにと準備を重ねていました。
でも、実際の提案になると──
なぜかうまくいかない。
台本どおり話しているつもりなのに、相手の表情が固くなる。
どこか空回りしている感じが拭えない。
ある日、ふと気づいたんです。
「あれ? 私、相手のことより“正解っぽい言い方”ばかり気にしてる…?」
その瞬間、すごく腑に落ちました。
どれだけ言い回しを覚えても、どれだけ台本を練習しても、
“相手を見ていない提案” は届かない。
誰かがつくった正解は、その人にとっての正解。
私が使ったところで、それが私の状況や価値観、商品の魅力にフィットするとは限りません。
提案って、もっとシンプルで良かったんです。
大事なのは、
「目の前の人が、いま何に困っているのか?」
「どうしたらこの人が前向きになれるか?」
「この人にとってのベストは何だろう?」
それを一緒に考えてあげること。
商品説明よりも、トークの言い回しよりも、
“相手を見る力” と “寄り添う姿勢” のほうが、はるかに提案の質を上げてくれる。
実際、私は台本を手放してみました。
その代わりに、
● 相手の話をきちんと聞く
● 感情や背景に注意を向ける
● 「本当はどうなりたいのか?」を一緒に探る
これを丁寧に続けてみたら、驚くほど反応が変わりました。
提案がスムーズに進むようになり、断られたとしても関係が深まる。
「話して良かった」と言ってもらえることが増えたんです。
そして気づいたのは、
うまい人の言葉よりも、“あなた自身の気持ちから出た言葉” のほうが、ずっと相手に届く ということ。
もし今、
「どう提案すればいいか分からない」
「台本どおりに話しても響かない」
そんな悩みがあるなら──
一度、スクリプトから離れてみてもいいかもしれません。
あなたの中にある “本当の正解” を一緒に見つける方が、ずっとお客さまの心に寄り添える提案になります。