「造成宅地防災区域と宅地造成等工事規制区域」宅地建物取引士のうんちくvol.4

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法律・税務・士業全般

【宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)】とは

令和3年7月、静岡県熱海市において、大雨に伴う盛土の崩落によって大規模な土石流災害が発生し、甚大な被害が発生しました。

その被害や、危険な盛土等に関して従来の法律による規制が十分ではないことなどを踏まえて、盛土等による災害から国民の生命や身体を守るため「宅地造成等規制法(旧法)」を抜本的に改正し、土地の用途(宅地、森林、農地等)に関わらず、危険な盛土等を包括的に規制することを目的として「宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)」が令和5年5月に施行されました。

造成宅地防災区域」と「宅地造成等工事規制区域」は、どちらもこの盛土規制法という法律を根拠に指定される区域となります。

運用開始時期は自治体によって異なりますが、熊本県や福岡市は令和7年4月1日から、福岡県は令和7年10月1日から規制の運用を開始する予定です。

【造成宅地防災区域とは】

宅地造成または特定盛土等に伴う災害で相当数の居住者等に危害を生ずるものの発生のおそれが大きい一団の造成宅地であって、政令で定める基準に該当するものを「造成宅地防災区域」として都道府県知事が指定します。

区域内では造成宅地の所有者や管理者に対し、災害の防止のため擁壁などの設置や改造などの努力義務が生じ、都道府県知事は必要に応じて勧告をすることができます。

【宅地造成等工事規制区域とは】


宅地造成に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地もしくは市街地となろうとする土地の区域であって、宅地造成等に関する工事について規制を行う必要があるものを「宅地造成等工事規制区域」として都道府県知事が指定します。

工事主は当該工事に着手する前に、宅地造成等工事に係る土地の周辺地域の住民に対し、説明会の開催その他の当該宅地造成等工事の内容を周知させるため必要な措置を講じたうえで、都道府県知事の許可を受けなければなりません。

【まとめ】

盛土等による災害から国民の生命や身体を守るため「宅地造成等規制法(旧法)」を抜本的に改正し、令和5年5月から「宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)」が施行されました。

造成宅地防災区域」と「宅地造成等工事規制区域」は、どちらもこの盛土規制法という法律を根拠に指定され、盛土の崩落や土石流などの災害を防ぐ目的で指定される区域ですが、「造成宅地防災区域」はすでに造成済みの宅地の所有者や管理者に対する制限を定めた区域、「宅地造成等工事規制区域」はこれから造成などを行う工事の工事主に対する規制を定めた区域であるという違いがあります。

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