【プロダクトデザイン】キックボードデザイン提案のプロセス

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デザイン・イラスト
プロダクトデザインのサービスで提案したキックボードのデザインを紹介させて頂きます。ご依頼主様からの詳細は以下のような内容でした。
【相談内容の詳細】 洗練されたキックボードのデザインをお願いしたく考えております。日本では大人がキックボードに乗ることは稀で、都会で乗っている人を見かけたとしてもほとんどが海外製です。しかもアウトドアな印象を強く受ける外見で、モードな印象はありません。海外(主に欧米)で大人が普通に乗るように、将来的に日本でも普及するのではと考えていますが、その際は都会に合う形であろうと想像しています。国産のハイエンド車を自ら作りたいとの思いでこの度連絡させていただきました。私自身デザインもできず、ラフな要望で大変恐縮ですがどうぞよろしくお願いいたします。 
【希望イメージ】イラストで数回やりとりをさせていただきたいですが、基本的にtakebon様のやり方で進めていただいて構いません。希望するイメージとしては、Apple製品のような、Dyson製品のような、そんな洗練されたキックボードにしたいと考えています。希望イメージ詳細(タイヤ、ハンドルの性質など)は購入決定次第お伝えします。
参考イメージとしてまずは既存のプロダクトやイメージボード等を作成して、具体的にどんなイメージが好みで、どのようなコンセプトにしていきたいかをヒアリングしていきました。

Kick Board Design (5).jpg
Kick Board Design (4).jpg
Kick Board Design (3).jpg

このように一概にキックボードといっても色々な商品があります。デザインのイメージや機能も違いますので、このようなイメージボードを元に擦り合わせをさせて頂きながら、依頼者様とのベクトルを合わせていきます。

一旦キックボードのイメージなどを集めてみました。 方向性として、資料にあるようなコンセプトデザインを参考に スケッチ案を起こして参りたいと思います。 この時点でNG、これカッコいい!ここをもう少しこうすると好みに近い! などがあればご意見を伺えると嬉しいです。 何もなければこのまま、まずはラフスケッチを進めさせていただきます。
by Takebon
そこから要望を具体的に頂き、イメージが固まってきましたのでラフスケッチを起こしました。

kickboard design3.jpg

個人的にはA案のようなシンプルな筐体でいきたいのですが、 折りたたみ構造を考慮していくと、B案のように途中で曲がったくの字か、 C案のようなVの字のような形状になってきます。 C案は姫野さん好みにカスタムしたデザイン案です。 ライトの位置はAのようなハンドルの位置か、Bがまだおさまりがよくなく、 C案のようなタイヤ上部配置がかっこよくなりそうです。 一度ご確認いただき、ざっくばらんにご意見を頂けるとありがたいです。
by Takebon
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上記A案をさらにブラッシュアップを行い、折り畳み構造などを検討していきました。なるべくコンパクトに収納と移動が出来るような構成を検討しました。
■折り畳み構造 折れるイメージですが、折りたたんだ後の固定方法が考慮できていないので、 そこが課題点でもあります。 例えば後輪のカバー部分とアタッチメント出来たりするなど、 工夫が必要となってきますので、検討させて頂きます。
このようにスケッチを描いていく段階で課題が出てくることもあります。プロダクトデザインでは、スケッチの次のモデリングの段階で洗い出した課題を解決するための形状や機能などを設計者と一緒に検討を進めて行くことになります。

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スタイリングはなるべくシンプルに機能的なものになるよう検討しました。

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折り畳み構造部分の検討モデリング案です

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ちょっとまだ硬い部分があるのでモデリングをしたら、スケッチで部分的に修正を繰り返しスタイリングと機能を整えていきます。



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ロゴを入れてサイドのイメージもスケッチに近いレベルまで持ってくることが出来ました。
Pars_folding02.png
最終折りたたんだ時のイメージはこのようになります。
固定方法に関しては次のステップでアタッチメントなどを後輪部に搭載する想定で、あたりをつけていきます。
3Dデータである程度検討がついていれば設計者とのコミュニケーションも円滑に進めることが出来ますので、あやふやな部分は極力なくなるよう、デザインの拘りポイント、譲れない部分などを明確にしておきます。


kickboard_linked-02.jpg

最終のレンダリングイメージ資料です。重心位置や足の置き場など、まだまだここから検討が必要な部分もあります。プロトタイプ製作を行いながら、バランスを検討していく事になります。

ココナラのサービスではデザインのイメージのアウトプットまでとなりますので、ここで一旦完了ということになりますが、実際の実業務ではここからが本番となります。サプライヤーへのデザインイメージ提示から、設計エンジニアリング、設計の妥当性の評価、量産課題の洗い出しと解決方法検討などを行いながら、製品化を行っていく事になります。

本提案は残念ながら製品化までは至りませんでしたが、次につながる経験となりました。迅速なレスポンスと、製品にしたいという熱量をお持ちの依頼者様には大変感謝しております。

共創させて頂けるパートナー様、是非ともtakebonのプロダクトデザインサービスをご検討宜しくお願い致します。




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