【ビジネスモデル】シーズとニーズのマッチングから新たなビジネスモデルが産まれる

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ビジネス・マーケティング

1.商品開発の壁

製品開発と商品開発に携わるプロダクトデザイン実務を行っていると、様々な壁に悩まされることが多いです。
QCD視点では、
・金型が必要となる製品はその償却の為に1ロットでそれなりの数を見込まなければいけない
・市場の価格競争に飲み込まれると、価格が合わずにペンディングとなる企画も多々ある
・中国での製造の場合は輸送コストや為替レートの影響を受けるため、利益予想がしづらくマージンを取ることになる
・やりたい企画の製造手法をゼロベースで探し始めると、なかなかシーズが見つからず苦労する
などが挙げられます。

2.マーケットインによる商品開発

マーケットインではB to Bがメインの顧客相手となり、顧客要望に沿った企画デザインを求められます。エンドユーザーではなく、第一の直接的な顧客の意見をヒアリングしてチャネルごとに合わせた商品を考えていくスタイルです。
メリット
・短期的な売上を確約するには適している
・顧客目線のニーズを探ることができる
・短期で納期優先で効率が良い商品開発ができる
デメリット
・エンドユーザー視点が網羅されていない
・長期的な売上にはなりづらい
・横展開しづらいモデル

3.シーズとニーズの重なる領域を探し当てる

シーズとニーズ、マーケットインとプロダクトアウトの概念図を作ってみました。OEMサプライヤーの技術=シーズと、市場や顧客の欲求からくるニーズの重なる部分に実現可能な商品が存在しています。如何にマッチングを図っていくのかということです。既存のビジネスモデルとしてはこの図で成立するのではないでしょうか。ただし、マッチングする領域というのはその企業が持っているノウハウなどにより変わってきます。
施策としては、
・シーズ情報の見える化によるニーズとマッチングしやすい環境作り(ナレッジマネジメント)
・エンドユーザーのニーズを探り当てる方法(顧客インサイト)
・バイヤーニーズを体系的に整理(各チャネルごとに整理されたインサイト)
・製造メーカーとのコミュニケーションによるシーズ情報のインプット(シーズの探索)
・独自ワークショップによる創発の場の提供とみえない関係性の発見(シーズとニーズのマッチング)
などが挙げられます。
特に小規模で社員数も100名を超えないような中小企業では、狭い領域で勝負せざるを得ない場合が多いです。そんな時にどうやって商品化にこぎ着けて行くのか?この発想手法と具現化手法をこれから僕は研究していきたいと考えています。
社内ではクリエイティブ思考ラボを立ち上げ、社内外のリソースを活用し、ワークショップなどを通して学び合い場作りをしています。
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