ソフトバンクとは?「群戦略」で300年成長を目指す企業
ソフトバンクグループは、1981年に孫正義氏が創業した日本を代表する企業です。通信事業、インターネット事業、そして現在は世界中のテクノロジー企業への投資を手がける「投資会社」として知られています。
創業から40年以上が経過した現在、ソフトバンクグループの時価総額は10兆円を超え、ARM、ビジョン・ファンドなど、世界を代表する企業やファンドを傘下に持つグローバル企業へと成長しました。
そんなソフトバンクの成長を支えてきたのが、孫正義氏が掲げる「群戦略」という独自の投資思考です。2010年に発表された「新30年ビジョン」では、「300年成長し続ける企業」を目指すという壮大な目標が語られ、世界中を驚かせました。
「情報革命で人々を幸せに」
「300年成長し続ける企業を目指す」
「AIを制するものが世界を制す」
— 孫正義(ソフトバンクグループ創業者)
出典:ソフトバンクグループ株主総会・決算説明会
孫正義氏のこれらの言葉は、単なるビジョンではありません。実際に、ARMへの巨額投資やビジョン・ファンドの設立を通じて、世界のテクノロジー産業に大きな影響を与えてきました。
では、「群戦略」とは一体どのような考え方なのか。そして、中小企業や個人事業主が実践できる形で、どう応用できるのか。今回は、ソフトバンクの成功事例をもとに、未来を掴む投資思考について深掘りしていきます。
ソフトバンクが実践した「群戦略」とは何か?
「群戦略」とは、孫正義氏が提唱する独自の経営・投資戦略です。簡単に言えば、単一の事業に依存せず、複数の企業や事業に戦略的に投資し、それらを有機的に連携させながら成長させるという考え方です。
群戦略の核心:点ではなく、面で勝つ
孫正義氏は、1つの企業や1つの事業だけで勝負するのではなく、「群」として複数の企業や事業を束ね、エコシステムを構築することで、業界全体に影響力を持つことを目指しています。
例えば、ソフトバンクグループが手がけた代表的な投資には、次のようなものがあります。
【ARMの買収(2016年)】
英国の半導体設計企業ARMを約3.3兆円で買収。スマートフォンやIoT機器の心臓部とも言える半導体設計技術を握ることで、AI時代の覇権を狙う布石となりました。現在、世界中のスマートフォンの99%以上にARMの技術が使われており、この投資は「AI革命」への確信から生まれたものです。
【ビジョン・ファンドの設立(2017年)】
約10兆円規模のファンドを設立し、世界中のAI関連企業に投資。WeWorkやUberなど、成功と失敗の両方を経験しながらも、AI時代のエコシステム構築を着実に進めています。孫氏は「50手先まで読む」と語り、AIが世界を変える未来を見据えて投資を続けています。
【ソフトバンクホークス買収(2005年)】
福岡ダイエーホークスを買収し、「福岡ソフトバンクホークス」に。これは単なるスポーツビジネスではなく、福岡という地域での認知度を高め、通信事業のシェア拡大につなげる戦略的な投資でした。孫氏自身も「大成功事例」と振り返っています。
なぜ「群戦略」が成功するのか?
群戦略の最大の強みは、リスク分散と相互補完にあります。1つの事業が失敗しても、他の事業が成功すれば全体として成長できる。さらに、投資先企業同士が連携することで、新たなシナジーが生まれ、エコシステム全体の価値が高まります。
孫正義氏は株主総会で、「50手先まで読む」と語っています。囲碁の名人が複数の打ち手を同時に考えるように、複数の投資を組み合わせて未来を構築する。これが群戦略の本質です。
💡 中小企業への応用ポイント
私たち中小企業や個人事業主も、この「群戦略」の考え方を応用できます。例えば、LP(ランディングページ)1枚だけで勝負するのではなく、SNS、メールマガジン、ウェビナー、ステップメールなど、複数の集客導線を組み合わせて「面」で攻める。
1つの施策が失敗しても、他の施策でカバーできる仕組みを作ることで、安定した売上を確保できるんです。これがまさに「セールスファネル」の考え方ですね。
まとめ|未来を掴むには、複数の打ち手を同時に動かす
ソフトバンクの「群戦略」から学べるのは、未来を掴むには、複数の打ち手を同時に動かし、エコシステムを構築するという投資思考です。
孫正義氏は、ARMへの投資やビジョン・ファンドの設立を通じて、「50手先」を読みながら未来を切り拓いてきました。その根底にあるのは、「情報革命で人々を幸せに」という一貫したミッションと、300年先まで見据えた長期視点です。
私たち中小企業や個人事業主も、単発の施策に頼るのではなく、複数の集客導線を組み合わせて「面」で攻める戦略を取ることで、安定した成果を生み出すことができます。
LP、SNS、メールマガジン、ウェビナー…。それぞれが孤立するのではなく、有機的に連携し合う「セールスファネル」を構築することが、現代のマーケティングにおける「群戦略」と言えるでしょう。
あなたも今日から、複数の打ち手を同時に動かす戦略を始めてみませんか?