「それ、私にしかできない仕事なんです」の中に、ルールが隠れているかもしれません

「それ、私にしかできない仕事なんです」の中に、ルールが隠れているかもしれません

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IT・テクノロジー
「この仕事は○○さんしか分からない」

職場で、そんな仕事はありませんか?

長年同じ人が担当していて、周りから見ると何をしているのかよく分からない。

本人に聞いてみても、

「いつも通りやってるだけですよ」
「これは経験かな」
「見たら何となく分かるんです」

そんな答えが返ってくる。

いわゆる「属人化した仕事」です。

属人化というと、なんとなく悪いもののように聞こえます。

でも私は、少し違う見方もできるんじゃないかと思っています。

長く続けられている仕事には、何か理由がある

同じ仕事を何年も安定して続けている。

毎月たくさんのケースを処理している。

トラブルがあっても、その人なら対応できる。

そこには、その人が長い時間をかけて身につけた経験や判断基準があるはずです。

ただ、本人にとっては当たり前になりすぎていて、わざわざ言葉にしていない。

そこで、少し質問を変えてみます。

「何を見て判断していますか?」

「どんな時に、いつもと違う処理をしますか?」

「迷うのはどんなケースですか?」

「その場合、誰かに確認しますか?」

「絶対にやってはいけないことはありますか?」

こうして一つずつ聞いていくと、

「金額が○円以上なら確認している」

「この種類のお客様だけ処理が違う」

「この数字がおかしかったら、一度元データを確認する」

など、本人も普段は意識していなかった小さなルールや判断基準が見えてくることがあります。

「勘」も、全部が説明できないとは限らない

もちろん、人の経験や勘をすべてルールにできるとは思いません。

長年の経験があるからこそ気づける違和感。

相手の状況を見ながら変える対応。

過去の経験を組み合わせた判断。

こうしたものまで、無理にルールにする必要はないと思います。

でも、

「経験だから説明できない」で終わらせる前に、一度話を聞いてみる。

それだけでも、見えてくるものがあるかもしれません。

人にしかできないことは、人に残す

前回の記事でも書きましたが、私は業務効率化を、

人の仕事をなくすこと

だとは考えていません。

例えば、

毎回同じ数字を転記する。

決まった条件で振り分ける。

同じ形式の資料を作る。

こうした仕事にルールが見つかれば、Excelやシステムに任せられる部分があるかもしれません。

一方で、

例外を判断する。

お客様と話す。

違和感に気づく。

新しい方法を考える。

こうした部分は、人が担当した方がよいかもしれません。

だから、

全部を自動化するのではなく、どこまで仕組みにして、どこから人が判断するのか。

その境目を考えることが大切だと思っています。

「○○さんしか知らない」は、会社に残したい知識かもしれない

その人が異動したら。

退職したら。

長期間休むことになったら。

その時になって初めて、

「これ、どうやってたんだろう?」

と気づくことがあります。

そう考えると、「○○さんしか知らないこと」は単なる問題ではなく、その人が仕事の中で積み重ねてきた大切な知識とも言えます。

まずは、それを聞いてみる。

分かる範囲で整理してみる。

仕組みにできるところと、人に残した方がいいところを考えてみる。

それだけでも、業務改善の入口になるのではないでしょうか。

「この仕事、あの人しか分からないんだよな」

そんな仕事が職場にあったら、

いきなりシステム化を考える前に、

「普段、どうやって判断してるんですか?」

と聞いてみるところから始めてみてもいいのかもしれません。
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