宿を経営していると、さまざまな口コミをいただきます。
「料理がおいしかった」
「接客が丁寧だった」
「また来たい」
という嬉しい口コミもあれば、
「思っていたのと違った」
「スタッフの対応が悪かった」
「もう利用しない」
といった厳しい口コミをいただくこともあります。
口コミを読む側からすると、ほんの数行の文章かもしれません。
しかし、実際に宿を経営している側からすると、その数行に対して、
「どこまで謝るべきか」
「事実と違う部分をどう伝えるか」
「返信しない方がいいのか」
「これを他のお客様が見たらどう思うか」
など、かなり考えることがあります。
私自身、宿泊施設を運営する中で、口コミ返信では特に次の5つを意識しています。
① すぐに返信しない
低評価口コミを見た直後は、どうしても感情が動きます。
「それは違う」
「そんな対応はしていない」
「こちらにも事情がある」
と思うこともあります。
だからこそ、私は感情が強く動いた口コミほど、すぐには返信しないようにしています。
一度時間を置いて、
「この文章を第三者が読んだらどう感じるか」
を考え直します。
口コミへの返信は、投稿した本人だけではなく、これから宿を探している人にも見られます。
その場の感情で返信するより、少し時間を置いて冷静な文章にする方が、結果的に宿のためになると考えています。
② 口コミを書いた人だけを見ない
口コミ返信では、つい投稿者に対して返事を書いてしまいがちです。
ですが、私が一番意識しているのは、
「このやり取りを、これから予約する人が見ている」
ということです。
例えば、
「スタッフの対応が悪かった」
という口コミに対して、
「そのような事実はありません。」
と強く返してしまうと、投稿者には反論できても、第三者からは
「何かあったら言い返されそう」
「少し怖い宿かもしれない」
と思われる可能性があります。
口コミ返信は、ある意味では未来のお客様への接客でもあります。
③ 謝る部分と、説明する部分を分ける
宿側に落ち度がある場合は、もちろん謝罪が必要です。
しかし、口コミの内容すべてが事実とは限りません。
例えば、
「何の説明もなかった」
と書かれていても、実際には予約時やチェックイン時に説明している場合もあります。
そのときに、
「こちらは悪くありません」
と返すのではなく、
「ご不快な思いをおかけし申し訳ございませんでした。」
と気持ちに対して謝り、
そのあとに、
「当館ではご予約時に○○についてご案内しております。」
と事実を説明します。
私は、
謝罪=すべて店側の非を認めることではない
と考えています。
謝るところは謝る。
説明するところは冷静に説明する。
この線引きは非常に大切です。
④ 長く書きすぎない
経営者側には、言いたいことがたくさんあります。
「その日はこんな状況だった」
「スタッフはこう対応していた」
「事前にこう説明していた」
と、全部書きたくなることもあります。
しかし、あまりに長い返信は、第三者から見ると、
「かなり揉めているのかな」
「言い訳が多いな」
と感じられることがあります。
そのため私は、
・お詫びや受け止め
・必要な事実説明
・今後の対応
この3つを中心に、なるべく簡潔にまとめるようにしています。
⑤ 返信の最後は「宿の姿勢」で締める
低評価口コミへの返信であっても、最後まで言い争う必要はありません。
例えば、
「いただいたご意見はスタッフ間で共有し、今後のサービス改善に努めてまいります。」
と締めるだけでも、印象は変わります。
大切なのは、
「この宿は問題が起きたときにどう向き合うのか」
を伝えることだと思います。
完璧な宿であることより、
「何かあったときに、きちんと対応する宿」
と思ってもらうことの方が、長い目で見れば信頼につながると感じています。
口コミ返信は、宿の印象を決める接客のひとつ
宿を経営していると、口コミは避けて通れません。
どれだけ丁寧に接客しても、すべてのお客様に満足していただくことは難しいです。
だからこそ私は、
低評価口コミが入ったことより、その後に宿側がどう対応するか
の方が大切だと考えています。
口コミ返信は、
過去のお客様への返事であり、
これから来るお客様への接客であり、
宿の考え方を伝える場所でもあります。
一つの返信で、宿の印象が大きく変わることもあります。
だからこそ、
「正しいことを言う」
「言い返す」
ことより、
「第三者から見ても誠実に見えるか」
を意識しています。
低評価口コミへの返信で、
「何と返せばいいか分からない」
「事実と違う内容なので困っている」
「感情的な文章になってしまいそう」
という方向けに、実際の口コミ内容を確認したうえで、宿・店舗側の事情も踏まえた返信文作成サービスを出品しています。
経営者側の立場も考慮しながら、未来のお客様にも誠実さが伝わる文章に整えます。
必要なときは、ぜひご活用ください。
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