最新の情報をAIに聞いたところ・・・

最新の情報をAIに聞いたところ・・・

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コラム
「ChatGPTって、何でも知っているんじゃないの?」

生成AIを使い始めると、そう思うことがあります。

法律の説明もできる。
契約書も作れる。
文章も書ける。
難しい制度についても、それなりに詳しく説明してくれる。

ところが、「最新の情報を教えて」と聞いた瞬間、急に怪しくなることがあります。

これは生成AIを仕事で使ううえで、かなり重要なポイントです。

ChatGPTは「巨大な検索エンジン」ではない

まず押さえておきたいのは、ChatGPTは基本的に、インターネット上に存在する情報をその都度すべて検索して回答しているわけではない、ということです。

生成AIは、大量の情報から学習した知識をもとに、質問に対して適切と思われる文章を生成します。

そのため、

「○○制度について説明してください」

「業務委託契約とは何ですか?」

「損害賠償の考え方を教えてください」

といった、ある程度確立された知識を尋ねる質問には非常に強い。

一方、

「今日発表された制度改正は?」

「現在の申請要件は?」

「このサービスの最新料金はいくら?」

「昨日発表されたニュースについてどう思う?」

といった質問では事情が変わります。

必要なのは「知識」だけではなく、今現在の情報へのアクセスだからです。

問題なのは、知らなくても答えてしまうこと

生成AIを使っていて、私が特に注意したほうがよいと思うのはここです。

人間なら、

「それは最近変わったかもしれないので調べます」

と言うところを、生成AIはそれらしい回答を作ってしまうことがあります。

しかも文章がうまい。

これが厄介です。

完全に支離滅裂なら、こちらもすぐに間違いだと気づきます。

ところが、

8割くらい正しそうで、2割だけ古い。

あるいは、

制度の一般論は正しいけれど、現在の運用とは違う。

こういう回答が一番危ないのです。

文章の完成度と、情報の正確性は別物です。

特に法律・行政手続では「最新か」が重要になる

行政書士業務でも、この問題は無視できません。

法律そのものだけではなく、

* 法改正
* 省令・規則
* ガイドライン
* 通達
* 申請書式
* 審査基準
* 行政庁の運用
* 必要書類
* 手数料

などが変更されることがあります。

たとえば、生成AIが説明している制度が「法律上は間違っていない」としても、現在使用されている申請書式や行政庁の取扱いが変わっていれば、そのまま実務には使えません。

ここでは、

「正しいか」だけではなく、「今も正しいか」

という確認が必要になります。

これは非常に大きな違いです。

ではChatGPTは最新情報に使えないのか

そういうわけでもありません。

現在のChatGPTには、必要に応じてWeb上の情報を検索して回答できる機能もあります。

したがって、最新情報を調べる場合には、

「最新情報をWebで確認して」

「2026年8月現在の情報に限定して」

「公式サイトを優先して確認して」

「根拠となるページも示して」

などと条件を付けることで、精度を上げることができます。

ただし、ここでも注意が必要です。

検索できることと、その情報を正しく評価できることは同じではありません。

ネット上には古いページもあれば、誤った解説もあります。

検索結果の一番上に出てきた情報が、現在の正式な取扱いとは限りません。

「AIに聞く」と「AIに調査させる」は違う

私は、この二つを分けて考えたほうがよいと思っています。

単純に、

「○○について教えて」

と聞く。

これは、AIが持っている知識を利用する使い方です。

一方、

「現在の○○について、公式情報を調査したうえで回答して」

と依頼する。

こちらは、AIを調査担当者として使う方法です。

最新情報が必要な場面では、後者の使い方を意識したほうがよいでしょう。

さらに重要な案件であれば、

AIに調査させる → 出典を見る → 自分で一次資料を確認する

という流れが安全です。

生成AIは「答えをもらう道具」から「調査する道具」へ

生成AIが登場した当初は、

「質問すれば何でも答えてくれる」

という部分が注目されました。

しかし、実際に仕事で使っていると、それだけでは足りません。

むしろこれから重要になるのは、

何を調べさせるか。
どこまで調べさせるか。
何を根拠に回答させるか。
そして、人間がどこを確認するか。

という使い分けだと思います。

ChatGPTは非常に便利です。

ただし、「自信満々に書いてあるから正しい」と考えてしまうと危ない。

特に最新情報については、

AIの回答を最終回答にするのではなく、調査の入口として使う。

このくらいの距離感が、現時点ではちょうどよいのではないでしょうか。

生成AIが進化するほど、人間に必要なくなるのは「調べる能力」ではありません。

むしろ、

その情報は本当に最新なのか。
その根拠はどこにあるのか。
そして、自分のケースにも当てはまるのか。

そこを見抜く力のほうが、これからますます重要になってくるように思います。

南本町行政書士事務所 特定行政書士 西本

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