デザイナーマーケティングは心理戦略

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コラム
お客様の購買意欲を掻き立て市場活性化を図るための手段としてのデザインを考えるとやはり人間の心理を研究しなければならないと思います。
 いくつかの本を求めて「人間とは何か」というテーマを探ることにしました。マーケティングを学ぶという事はある意味商品開発における顧客の満足という側面を発見するという事になるのです。
 マズローという方が人間心理の段階を5段階に分けピラミッド型の図にしているのを見ました。
人間の欲求の段階を現わしているとされています。興味がある方はネット検索してみてください・・ここでは詳しく説明されています。「マズローの欲求5段階説」とキーワードをいれればいいですよ。
 心理戦略に応用できると思います。
簡単に言うと以前の当ブログにて述べている商品戦略のコモディティとアンコモディティの対比、市場の分類であるポジショニングマトリクスによって自社が(デザイナーにとってのクライアントの顧客)どんな使命と役割をもっていてその実行のために何をすべきであるかを明らかにするという話をしたことがあります。
 エンドユーザーである購買検討客がどの様な心の動きをしているか又心の動きそのものを誘導するかが、デザインマーケティングの骨子であるので人々の欲求段階のどの部分にアプローチしていくかを考えましょうという事です。
 外食事業という側面からこの欲求段階を考えてみよう・・・
1.第一欲求・・・マズローはこの段階を生理的欲求と説明しています。
 腹が減ったという意識がそのまま欲求になりますから、とりあえずどこで何を食べようと関係なく出てくるものです。外食でいったらファストフードの領域でしょうか、このポジションだと今いるところから近い場所であればいいわけですから立地に大きく左右されることになり競合はコンビニや食品スーパーなどの店とラーメン店、うどん店、どんぶり店などがライバル関係になるという事です。客単価が500~700円の世界観
2.第二欲求・・・一の欲求に付加される安全であり一の欲求満足に継続したいといった欲求、品質に対する欲求が増えてきます。これはそれぞれの店の清潔感、安心感を満足させてくれる要素が加わっていきます。立地・商品クオリティ・不快なものの削除、回避といった心理が働く。店舗のブランド力が必要な領域、全国チェーンやローカルチェーン、昔からあるお店などが果てはまります。客単価1000円前後の世界
3.第三欲求・・・○○といえばあそこの店だと誰もが思い浮かべるような今ブームであるとか、特徴があるとか、知っておく必要があるというった店を利用するとしいう事で世論やトレンドに乗っていることで社会的な常識をもっていたいという欲求であり、専門レストラン群がこれに当たる客単価2,000円前後
 客単価の設定は昼食市場を意識しています。
4.第四段階の欲求になるとかなり市場が小さくなっていく傾向があります、ここの段階は各人の個性とでも言いますか好き嫌い、お気に入りという性格が強くでてきます。個人店、小規模店、企業であろうがなかろうが関係ないという心理状況です。多くは高品質、高質なサービス、快適な空間、さらに言えば独自の哲学というものを有している店舗群になります。
 お客様がお客様を呼ぶための口コミが業績を左右させるでしょう。
常連になることで一種のステータスを感じることのできる欲求をかなえさせてくれる店。客単価にはこだわらない、老舗の風格、すぐには真似できない歴史観・・・など京都なんかに多い○○茶寮とかが考えられますが昨今ですと豆腐と湯葉の店「○○」といったコンセプト・客単価3500円から5000円の昼食市場を席巻しているような店。
5.第五段階になるとここまでの一から四までのすべての欲求を越えた自己があり他と比較したりする意識などはなくただ自分が自分らしくあればいいといった心理になって行きます。物は物としてすべての段階においてそれぞれを愛しそれぞれに感謝し食するといった行動になります。要するになんでもいただきますといった世界観・・・対応できる店すべての領域に存在しています。
特に店側がなすべきことは当たり前のように日々感謝して営業していく事です。
 ノンフィクション小説「海賊と呼ばれた男」 百田尚樹著
この中で主人公である出光の創始者 出光佐三に、高額の資金をあげる金持ちの話がありました貸すのではなくあげるといったかれは、こういいます
「この金はあげるのだから返さなくていい、事業に精を出してくれただし家族を大切に、夫婦仲良くしてくれればそれでいい」と・・
最終的には物は物、金は金それぞれ手段であるということでしょうか
???という事で今日の一筆
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