プールの悲惨な思い出
これは中学2年の夏休みにあった世にも悲惨な出来事です。午前で部活を終えた私たち野球部2年生は、いつも行く川へ出かけ遊んでました。するとそこへ、馬というあだ名の体育の教師がやってくるではありませんか。私たちは肝を潰しました。というのも、そこは遊泳禁止の場所だったためで、てっきり脂を絞られるものと覚悟を決めて身を固くしていた私たちに向かって、先生は妙な愛想笑いを浮かべながらいつもと違う気色の悪い猫撫で声でこう言うのでした。「お前ら、郡の水泳大会に出ないか。」私たちはお互い顔を見合わせ、どうしようか迷っていると、続けて先生はこう切り出しました。「なんたってプールで泳げるのだからな。」プールで泳げるという甘い言葉に釣られて思わず承諾したのが運のつき。大会当日、引地先生という体育の女教師の引率のもとプールのある色麻中学校へ勇んで出かけて行って出場したものの、全員が予選でビリという屈辱的な成績に終わった私たちはすっかり意気消沈し、その後にエントリーしていたリレーの種目の棄権を引地先生に申し出たところ、先生も即座にそれを了承したのでした。それと、この大会に女子の部もあり、自由型競争に出場した同級生のFさんはこともあろうに犬かきで泳ぎ出し、当然ながら結果はビリもビリ。それも圧倒的なビリで、ゴールした他の選手がプールから上がってもなおゴールのはるか手前でものすごい水飛沫を上げながら孤軍奮闘を続けたのでした。あと、この大会の最後に「潜水」なる種目があり、これは文字通り水中に潜ったまま時間とは関係なくその泳いだ距離を競うもので、そんなヘンテコなものに出るのを誰もが尻込みをしていた時に、皆の視線は自然
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