「談合」は、なくならない
今回は、私が会社員として働いていた頃のことを書いてみたいと思います。
私は25歳頃から、建設業界の営業職をしていました。当時は、バブル崩壊後で景気が悪化し、公共工事の数も激減していました。しかし、そんな世の中であっても中小企業の経営は比較的に安定していました。
なぜならば、当時は「談合」によって公共工事の入札が行われ、「値崩れ(ダンピング・極端な低価格)」する業者がいなかったからです。全くいなかったわけではありませんが、ほとんどの業者は「談合」を行っており、工事の受注をしていたのです。「談合」によって、発注者が予定している工事予算(入札予定額)に、ほぼ近似値の金額で業者は落札していたため安定していたのです。
さらに、「談合」によって落札された工事(公共工事)は、落札者から「下請け業者」に工事の発注を行っていました。当然、入札によって落札された金額には余裕がありましたので、「下請け業者」への工事依頼金額も無理のない額で発注していました。そのことによって、「下請け業者」も十分利益を出すことができたわけです。結果、公共工事を受注した業者や下請け業者は、利益を出すことができ、従業員に対しての給与も十分生活ができる額が支払われていました。
建設業界の営業マンや工事従事者は、生活費とともに「遊ぶ金」がありました。私等は、夜な夜な繁華街にくりだし、飲食をして日頃のストレスを発散していました。そのため、当時の飲食業界は収入が見込まれ経営状態も順調でした。
当然、深夜まで「遊んで」いたので、公共の交通機関は終わっています。そこで、タクシーなどを利用して帰宅をするのですが、都心繁華街などで飲食を深
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