🐾 彼氏は浮気するけど、うちの猫は帰ってくる
――愛されるって、こういうことだったのかもしれない「また浮気されたかも」そんな言葉が口癖だったあの頃昔の私は、“好きになった人には尽くすべき”ってどこかで思い込んでた。連絡が来るのをずっと待って、既読がつかないスマホを何度も見て。「浮気なんてしてないよ」と言われるたび、心のどこかで、“本当?”って、自分を疑うようになっていた。そんなある日、ぽっかり空いた部屋に帰ると、窓辺でこちらを見つめるまんまるな目。「ニャー」と鳴いた、その小さな命に私は救われた。彼は帰らなくても、猫はいつも帰ってくる不思議なことに、恋人との関係が壊れていった時期と、猫との距離が近づいた時期は重なっていた。冷たい態度に傷ついた夜。自分を責めて泣いた夜。そんな私の隣には、いつも静かに丸まる小さな体があった。どんなに遅く帰っても、「なんで遅いの?」とでも言いたげに、玄関で待っていてくれる。ごはんを用意すれば、うれしそうに小さく鳴いて、しっぽを立ててすり寄ってくる。“裏切らない愛”って、こういうことだったんだなって、思った。恋愛は相手次第。でも、ペットとの愛は日々の積み重ね恋愛って、どうしても「相手がどう思ってるか」「どう見られてるか」がつきまとう。でも猫との関係は、「どれだけ日々を共にするか」「信頼を積み重ねていくか」だけ。私は、何も言わずに寄り添ってくれるこの子に、人間関係の駆け引きや不安、自己否定を、少しずつ手放させてもらった。恋愛はできなくなったんじゃない。本当に大切な“愛し方”を、この子から教わっているだけ。恋愛してもしなくても、“愛”は日常の中にある恋愛をしていないと、どこかで「取り残されてる」気がする
0