刑訴~択一的認定~
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。もう9月ということで、大変驚いております。 本日は、刑訴の択一的認定について取り上げたいと思います。 旧司法試験平成11年度第2問では、単独で強盗をしたとして起訴された甲を、裁判所が、「甲は、単独又は乙と共謀の上、強盗をした。」と認定して有罪判決をすることができるかが問われました。 この際に、考えなければならないのは、刑訴法333条1項の「犯罪の証明があった」かどうかです。犯罪の証明は、合理的疑いを際挟む余地のない程度の証明が必要とされ、これを越えない場合は、利益原則(疑わしきは被告人の利益に)により、有罪とすることができません。 では、上記のような択一的認定はできるのでしょうか。 この点、宇藤崇・松田岳士・堀江慎司『Legal Quest 刑事訴訟法(第2版)』(2018年 有斐閣)P479~480は、以下のようにまとめています。 なお、共犯関係に関して、被告人が犯罪の実行行為を行ったことは確実であるが、他人と共謀して行った点について(訴因として上程はされているが)疑いが残る場合の措置については議論がある。・・・実行行為者は、共謀の有無にかかわらず基本的犯罪の構成要件該当行為を行ったことに対する罪責を負うことに変わりはない(共謀の事実は量刑上考慮されるにすぎない)から、③の立場(※共謀の事実は証明されていない以上これを択一的にせよ認定することは許されず、また、その必要もないとして「実行正犯」の一義的認定(・判示)をしたと解するもの(東京高判H10.6.8))が妥当であろう。※太字は、筆者。他方、辰巳法律研究所『えんしゅう本 7 刑訴(改訂
0