連載「霊能者かんなぎの連載「霊能者かんなぎの人生」vol.9 霊能家系に生まれても、異端である人生」vol.9 霊能家系に生まれても、異端である
連載「霊能者かんなぎの人生」vol.9 霊能家系に生まれても、異端である
なんとなく、人生を書き綴ろうと思った事に対した理由はない。
ただ、同じような思いをしている人がいるならば、そういう人に届けば良い、そう思った。
母が、多額の借金を残して、新しい人と家を出たのは、小学校高学年の時だった。その少し前から家に帰らない日が増えていたのと、服装がどんどん派手になっていたので、小学生の私も何か感じるものがあった。「友人なのよ」なんて男の人に会わされた事もあったけれども、
相手の人は誤魔化しているようでちゃっかりと匂わせていたのも、
子どもながらに感じていた。
なんとなく、「大人って気持ち悪いな」という感情だけを抱えて、
でもそれを口にすることもなく過ごしていた。
そんな日々が続いたある日、母が私にこう言った。
「私、パパと別れてもいいかしら」
なんだか小学生にしては変に達観していた私は、
「ママの自由だからしたいようにすればいいんじゃない」と答えた。
そうして、したいようにした母は、家を出て行った。
なぜか高校に入るぐらいまでは、本当に時々、突然帰ってきてはあれこれ説教を巻き散らかしたり、恩着せがましくご飯を作って消えてったけど。そうして、あれから何十年もの間、折に触れて、
「あなたが離婚していいって言ったから離婚したのよ」と言われ続けた。
親になって思う。
子どもに離婚の決定を押し付けて出ていって、それを一生言い続けるなんて、私にはできない。何よりも、子どもを置いて出ていくなんてできない。
生涯女であろうとそれはどうでも良くて、でも、責任を子どもに押し付ける母は、いつまでも母親には
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