連載「霊能者かんなぎの人生」vol.7 霊能家系に生まれても、異端である

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連載「霊能者かんなぎの人生」vol.7 霊能家系に生まれても、異端である


なんとなく、人生を書き綴ろうと思った事に対した理由はない。
ただ、同じような思いをしている人がいるならば、そういう人に届けば良い、そう思った。

さてさて、重い話が続いた後にはライトな話でもしよう。

小学生の頃の私は、冒険好きの怖いもの知らずだった。
男子と遊ぶ方が性に合っているぐらいのアウトドア派で、人形遊びにもゴム飛びにも興味がなく、昼休みはドッジボールをする為の場所の確保に走り、あまりにも本気でやるものだから、ついにドッジボール女子からも外され、もう一人の同じような女の子と一緒に、男子に混じってドッジボールをやっていた。
男子も男子で、本気でやっても泣かない女子だったものだからとてもやりやすかったようで、それはそれは、豪速球を投げつけてくれたものだった。

なので、母お気に入りのちょっとお高いお洋服はいつも泥だらけだったし、
あちこちに痣もあったり、怪我をしていたりと、今こそまさに、神父様の言っていた「赤チンキちゃん」状態なんだな、と思うような女子だった。

そうして休み時間にドッジボールをした後は、放課後に再度集合して、近所の森に秘密基地を作るのが定番だった。

毎回、何かしらのアイデアを出し合い、試しては、絶望したり喜んだり、それはもう楽しい時間だった。
ある時は誰かが強いロープを家から持ってきて、これで木に結びつけてブランコを作ろう、と言い、私は木登りが得意だったので、なるべく高いブランコを作りたくて、木の枝に必死でくくりつけた。

そのブランコは、所詮小学生が作ったものだから、座る為の板もなく、ただただロープのみだったのだが、それでも、高いところから長く伸びるロープのブランコは、子どものワクワクを刺激するには十分だった。
ただし、乗り心地は最悪だったけどね。

ある日は、誰かが何故か家からじゃがいもと塩を持ってきたものだから、それを何とかして、家庭科で習ったばかりのふかし芋にしてみようと、皆であちこちを彷徨い、鍋を見つけてきて、誰かが「父さんがタバコを吸っている時に使っているライターをくすねてくる」と言い出し、まあ、今の親なら発狂モノだと思うのだが、なかなかに好き勝手やっていた。

途中、大人が通りかかる気配がすると慌てて火を消し、そうしてまた火を付けてふかし芋を作る。今思えば大人だってもっと遠くからその煙が見えていたのだろうし、バレバレだったと思うのだが、当時はそれなりに許されていたのかもしれない。

枯れ葉を集めても、湿っていては燃えないという事も学んだし、
拾った鍋で作ったふかし芋は、とても特別な味がして最高だった。

秘密基地というのは、ワクワクする言葉である。
そのメンバー以外に場所を教えてはならないというルールもあり、
何故か秘密基地と秘密基地の戦いもあった。

相手の秘密基地を壊し、誰がやったかのサインを残していくというとんでもないものだが、当時は真剣に戦っていたのだから仕方ない。
今ならとても笑えてしまうけれども。

拠点がバレた秘密基地は移動をしなければならない。
また、新たに快適な場所を探して移動するあたり、当時は本当に真剣だったんだなと思う。

そういうワクワク感を、大人になっても忘れずにいたいと思い続け、そうして、もちろん大人になるに従って減ってはしまったかもしれないけれども、ワクワクを大事にしながら、今も生きている。

ドキドキとワクワクは、いつまでもあった方が良い。
大人になっても遊ぶ時は真剣に遊び、そうして、空を見てワクワクしたり、新しい事にドキドキしながらチャレンジしたり、時には真剣にぶつかり合ってみたり、そういう人生の方が何倍も楽しいものになると、そう思っている。


そんな私の人生を語る事に意味があるのかはわからない。
ただ、自分がもし、異端だと思っている人がいれば、
また、これから先の話を通して、苦しい人生を歩んでいる人に「ひとりじゃない」と思って貰えれば、と思い、
不定期ながら人生を語らせていただこうと思う。
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