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クルミ弾(終)

権蔵がこの村一番の知恵者にタヌキを全滅させる良い戦術を聴きに行こうと言った案に全員が賛成した。よし、そうと決まったら景気づけに一杯飲んで行こうじゃないか。村一番の知恵者にも、みやげに酒を持って行こうとリーダー格の権蔵が言った。母ちゃん、みんなに酒を出して呉れやと権蔵が言ったので、一升徳利に酒を入れてみんなの前に持って来た。湯呑で飲んでいる。あのタヌキにしてやられてた事を大きな声で喋っていた。藤吉、おまえは未だ臭いにおいがするぞと、からかわれていた。権蔵の嫁が酒の、つまみだと言って白菜の漬物を持って来た。漬物には唐辛子が振ってあった。それを見た藤吉たちは、もう唐辛子は、こりごりだと言って敬遠した。一杯気分になった猟師達は権蔵を先頭に村一番の知恵者の住まいに向かって歩き出した。その、村一番の知恵者って誰だと藤吉が訊いた。それは、お寺の和尚様だよと権蔵は言った。ああ、なるほどね和尚様は孫子の兵法などに詳しいから、きっと良い戦術をおしえてくれるだろなと留吉が言った。うむ、期待が高まると藤吉が言った。やがて、一向は小高い丘に建つ、建立350年、お寺の境内に入った。境内までは登り150段の石段が続く。その石段を挟むようにして、樹齢800年の杉の木が参拝者を見下ろすかのように聳立している。境内の中は綺麗な玉砂利が敷かれ、掃除が行き届き広々として解放感が心地よい。池の鯉が権蔵たちの気配を感じてバシャッと跳ねた。本堂の中からは和尚の読経の声が朗々と聞こえ、線香の馥郁たる香気が権蔵たちを包み込んだ。やがて和尚の読経の声が聞こえなくなった。そして、最後にゴ~ンと言う低いリンの音が鳴り響いた。権蔵たち
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くるみ弾⑥

去年の夏に唐辛子が大量に採れたので粉末にして保存していると言ってたよな。と長老のポン太がモコ姐さんに訊いた。粉末にして壺に入れて保存していますとモコ姐さんは言った。それを大急ぎでこの陣地まで持って来てくれおさるさんは、くるみの実が大好物だから棲家で沢山食べているので殻が無いかと訊いた。半分に殻を割って食べるから殻だけ沢山ありますと、さるさんは言った。その、くるみの殻を大急ぎで陣地まで持って来てくれとポン太が言った。もぐらさん、猟師達が里へ戻る時はタヌキ部落から下へ伸びる細い山道を下って行くから、その細い道の下に大きな穴を掘っていて欲しいのじゃ。道の表面の土を3寸(約9センチ)くらい残して下は半間くらいの深さの大きな穴を掘って欲しいのじゃ、つまり落とし穴じゃとポン太は言った。もぐらは、仲間200匹で権蔵から頼まれた穴を短時間の内に掘ってしまった。モコ姐さんは唐辛子入りの壺をイノシシの背中に載せて陣地に戻って来た。お猿さんも、大きな袋に半分に割れたくるみの殻を、お猿さん達みんなで持って来た。みんなー!手分けして、くるみの殻に唐辛子の粉を詰めるのじゃー!とポン太が三基の陣地に指令をだした。唐辛子を詰めたら殻を紐で縛って、投石器で飛ばすのじゃと言った。三基の陣地ではウサギ、しか、イノシシ、さる、トンビなどの動物達は猟師がドギューン、バーンと発砲して飛んでくる弾の下で一所懸命に唐辛子入りの、くるみ弾を作っている。猟師が10間位(約18メートル)の所まで迫って来た時に、くるみ弾を投石器に装填する事が出来た。くるみ弾発射ー!とポン太が号令を掛けた。各陣地の投石器から、くるみ弾が一斉に発射され
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くるみ弾⑤

権蔵をはじめ猟師達は急ぎ足で山を登っていた。藤吉、おめーが化かされた所はどの辺りだと権蔵が訊いた。山頂のちょっと下あたりだったと思う。飯食って眠って起きたら化かされた。あれは、やっぱり山頂のちょっと下あたりだった。俺は爺様からタヌキの部落が山頂の辺りにあると昔聞いた事があると猟師の留吉が言った。う~ん、其処がタヌキの部落ならば先ず山頂に向かって見ようとリーダー格の権蔵が言った。ここは、山の八合目あたりだろう。これからは警戒して余り声や音を出さないで静かに進もうと藤吉が言ったその眼は復習の炎が燃えていた。なにしろ、肥溜めに風呂だと化かされて浸からされたのだから、その怨み晴らさないでか!の勢いに燃えている。猟師達はタヌキ達が見張っっている見張り台の下を通過する時に、その見張り台から密かに烽火(のろし)が上げられている事に気が付かなかった。藤吉たち20人くらいの猟師は、どんどん山の山頂を目指して登って行った。やがて山頂近くになった時に、目の前に一匹のタヌキがこっちを見ている。その横にもタヌキが居る、また、その後ろにもタヌキが居る。そして棲家みたいな草で覆った穴も見える。タヌキ達は陣地の上に立っている。タヌキ達の横には、さる、しか、ウサギ、イノシシなど他の動物達の姿も見える。いたぞー!見つけたぞー!ここがタヌキ達のアジトだー!。留吉たちは右側に廻り込め!藤吉たちは左側に廻り込め!俺達はど真ん中から突っ込む!と権蔵がみんなに号令と指示を出した。藤吉たちは権蔵の指示の通りに左右に分かれてタヌキ達を挟撃して殲滅の作戦を執った。猟師達は右と左と中央に分かれて一斉にタヌキ達に向けて発砲した。ドギ
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クルミ弾➃

村から細い道を登って、これから山の中腹になる頃に藪が深くなるその辺り草薮に隠して見張り台を作った。人間たちが鉄砲を担いで、ここを通過したら見張りのタヌキ達が長老たちに、烽火で伝えるためだ。タヌキ部落の西側と東側と頂上付近に陣地を張った。陣地には投石器を設置した。竹の強靭な、しなりの復元力を使った投石器をそれぞれの陣地に三基ずつ配置した。竹の根本を装置に固定して竹の先を持って力いっぱいに曲げる。竹の先端に広い皮が紐で取り付けてある。その皮に小石を挟んで竹の復元力を使って遠くまで飛ばす投石器の構造だ。弾になる小石も大量に陣地に運び込まれた。各、陣地にはタヌキの戦士や、しか、いのしし、ウサギ、狐、トンビ、カラス達もそれぞれ配置に就いている。トンビさん、ちょっと里の人間たちの様子を偵察に行って呉れないかと長老のポン太が言った。お安い御用と言ってトンビはタヌキ部落を飛び立って里の上空の方に飛び去った。陣地を張って徹底抗戦の構えを取って投石器の武器を配置しているとは言え、みんな動物達も恐怖を感じていた。出来ればこの場を去って他の地域に逃げて行きたい。人間たちに自分の命も奪われるかもしれないと言う恐怖だ。しかし、自分の子供や大事な存在を殺された怨みを晴らしたい。それに、タヌキの長老のポン太たちが陣頭指揮を執って人間たちに立ち向かおうとしている。自分だけ逃げて良いものだろうかそれにみんな動物達はこのタヌキ部落が大好きだ。みんな仲良く暮らしている。この桃源郷を捨てたくない失いたくないと言う思いが強く湧き上って来た。自分たちのこの楽園を自分たちで守るのだ。タヌキの戦士達も動物達も絶対に後に引かない
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相性問題6 帰納的結合

 いろいろ、ぐだぐだと述べてきた相性問題だが、ほぼこれで最終結論にしてひとまずおわる。ヒントだけの雑な解説だったが参考にしていただき細かく解読していけばいずれご理解いただけることになる。 結局最高の相性のカップルは星の角度とか星座のどうのではなく、うそつきの度合いと、格と星の集積としての到達点が一致している者同士が結び付くということだった。犯罪者すれすれでうそつきの夫には、被害にあう妻がくっつく。実は刑獄の因縁と犯罪被害の星は近くて似ている。 仕事で成功して金持ちになる星の女性は、もっと金持ちになる星の男性とくっついて一緒になる。それぞれ、金運のない人と結婚してくれれば、人助けになるのに全く理不尽なことだが、そんなものだ。 研究所の中でインテリ同士の結婚、役所の中で公務員同士の結婚、学校の先生同士の結婚、医者同士または医者と看護師のように、到達点の同じもの同士が結婚する確率は高くまた同じ溝を流れる者同士、自然に摺り寄せられる。 書けば簡単なことだが、格を出して比較するので奥伝になる。割とこれが肉体的障害も克服するから馬鹿にならない。男のほうが低くて、女性がのっぽでもカップルになる。眼鏡が嫌とか、禿が嫌とか言っていても、この結びつきは強い。 具体的には男性に成功運社長運・三才格や天輪星があれば、妻となる女性はその遺産を相続するから爆財星がある。途中も二人は裕福に暮らす星になる。 月徳や太徳、人気星があり良家に嫁に入る星を持つ人は夫婦で持っていることが多い。また人気のないものが人気を得るために結婚する相手として人気星を持っている人とというのは実に困難で、ほかの接点がないとなかなか吸
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