【誰にも私は潰せない】
京都でボランティア(芸術展の場内警備)
した後、浜大津まで足を延ばし、一時間
あまりのつかの間の観光を楽しんできた。
ここ一年半ばかり、カウンセラーとして
立つべく、勉強やら何やらでつい出不精
になりがちだったし、楽しむことに目を
向ける余裕など全くなかったのであるが、
今日は、折角京都まで来たことでもあり、
こんな機会は滅多にないしと思い切った。
明日から、カウンセラーとしての宣伝や
その他で今日までとは違う新たな戦いが
始まることだし、いい気分転換になった。
路面を走る地下鉄も見られたし、大津港
からの琵琶湖の美しい眺めも九年ぶりに
堪能できた(元カノとの初デートで一度
来ている)。湖の駅で店舗限定の信楽焼
のぐい呑みも土産に買えた。同じものが
二つとない(手作りなのだから当たり前)
琵琶湖ブルーの正真正銘の限定品である。
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この限定ぐい呑みを買って帰途、電車の
中でずっと考えていたのだが、そもそも
人間一人一人が、言い方は悪いが、誰も
この世に二人と同じ人はいない存在では
ないか。失礼を承知で言い換えれば人は
皆限定品のようなものではないだろうか。
たかが、と言ってはこれもまた失礼だが、
こんなぐい呑みですら、限定品と聞くと、
私でさえ貴重な価値あるものに感じるし、
大事に使おうという気にもなる。それだ。
不思議なことに、物なら「一つしかない
から」「限定品だから」と大切に扱おう
とする我々人間が、甚だ失礼な言い方に
なるが、究極の限定品とも言うべき人間
の一人一人
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