失うことは怖いけれど…
さっきまで「般若心経」のことを調べていました。占い師になってから、思わぬジャンルのことを調べる機会が増えて、勉強になります。例えば、お客様のホロスコープを作る時にお生まれになった場所の緯度や経度を入力するのですが、緯度・経度を表す単位にも「10進数」と「60進数」があり、ちゃんと統一しなければなりません。こんな風に、占い師は勉強の連続です。さて、タイトルの件ですが‥‥皆さん、誰だって失うことは怖いですよね。大事な人、住まい、財産、社会的立場…。この文章を読んでおられる中にも、身を切るような体験をされた、という方がいらっしゃるでしょう。それだけ、「何かを失う」ことは、私達にとって耐えがたいことです。それでも、物事に永遠は無く、形あるものはいつか壊れます。般若心経の「色即是空」はそのことを端的に表しています。「この世の全ては恒常的な実体はなく、全て移り変わるもの(空)である」「物事は縁起によって存在し、その因果が失われればたちまち色(現象)を変える」…少し難しい言葉が続きましたが、この原則を頭に入れておくと、失うことに対して過剰に恐れることはない、と気が付きます。昆虫が脱皮して、新しい姿に変わるように古いものは廃れ、その時に合った形へと変化します。姿が変わっても、同じ昆虫です。ですから、【形を変えても物事の本質】は決して失われていないのではないでしょうか。こんなことを言われても…とお思いでしょうけれども、頭の片隅に入れておいて下されば、きっと何かの時に役に立つでしょう。
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