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「一旦それでやってみます」が、いつの間にか“決めたこと”になるまで

人生の進路設計アドバイザー井上です。納得できない選択で人生を進めたくない人のために、判断の軸を言葉にしています。このnoteでは、相談現場でよく伺う状況や、これまでに聞いてきた話をもとにした架空のケースを扱いながら、その場では見えにくい判断のズレを、静かに整理していきます。今回は、育休明けの復職前面談でよく起こる、「仮のつもりで進めた働き方が、いつの間にか確定扱いになっていく」そんな場面を取り上げます。その場では問題に見えなかったやり取りが、時間が経ってから、判断のズレとして効いてくるケースです。復職前の面談で交わされた、何気ないやり取り育休明けの働き方を調整する、復職前のオンライン面談。画面には、上司と人事担当者が並んでいます。人事担当者が資料を共有しながら、こう説明しました。・復職後の勤務時間は9時から18時・業務内容は復帰前と同じ案件を継続・時短勤務については、必要があれば改めて相談その流れで、上司が続けます。「まずは、この形でやってみましょうか。」少し間を置いて、本人はこう答えました。「分かりました。一旦それでやってみます。」本人の中では「仮」のつもりだったこの言葉を口にしたとき、本人の中にあった認識は、こういうものでした。・今日ここで、最終的に決め切ったわけではない・しんどくなったら、また調整できる・今回は“仮の形”でスタートするだけつまり、「決めた」という感覚はなかった。面談後に整理された内容は、次のようなものでした。・勤務時間はフルタイム・業務内容は復帰前と同じ担当範囲・定時後の会議も原則参加・調整が必要な場合は、本人から申し出る議事録には、たった一行、「復職後は
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日系企業でよくある評価の違和感

評価が悪くないのに、話が進まない理由 ―― 評価制度で起きがちな“勘違い” はじめに 評価がズレ始めたとき、 本人がそれに気づくことは、ほとんどありません。 むしろ多いのは、 「特に問題は起きていない」 「評価コメントも悪くない」 そう感じながら、時間だけが過ぎていくケースです。 それでも、 昇格や配置、次の役割の話が進まない。 理由が分からないまま、違和感だけが残る。 これは、個人の能力や努力の問題というより、 ”評価制度そのものが生みやすい“勘違い”によって起きることがあります。 ① 「標準」は平均ではない 昇給や賞与の説明で、 「標準額」「標準評価」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。 多くの場合、 これを「平均的な人がもらうライン」だと受け取ります。 しかし実際には、 標準は、平均より低めに設定されていることが多い。 理由はシンプルで、 「自分は標準より上だ」と感じる人を増やすためです。 たとえ集団の中で平均以下の位置でも、 支給額や表現の工夫によって 「思ったより悪くない」と受け取れるように設計されています。 制度としては合理的ですが、 その結果、 自分が集団の中でどの位置にいるのかが見えにくくなる という副作用が生まれます。 ② コメントは“評価”そのものではない 評価面談で、 前向きなコメントをもらった経験がある人は多いはずです。 今後の期待 成長を感じている ポテンシャルがある こうした言葉が並ぶと、 「評価されている」と感じやすくなります。 ただし、ここで注意が必要です。 多くの組織では、 コメントと、実際の評価判断は別の役割を持っています。 コメ
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頼られるようになったのに、仕事の手応えが消えていくときに起きていること

人生の進路設計アドバイザー井上です。 納得できない選択で人生を進めたくない人のために、判断の理由を言葉にしています。 今回は、相談現場でよく耳にする違和感を、一つのケースとして整理します。 「頼られているはずなのに、なぜか自分の仕事の手応えだけが薄れていく」 そんな感覚が生まれるとき、仕事やキャリアの中では、何が起きているのでしょうか。 ご相談ケース:期待されているはずなのに、仕事が薄く感じる ※複数の相談内容をもとに再構成した仮想ケースです。 相談者は36歳の女性。IT系企業のカスタマーサポート部門で、中堅ポジションを担っています。 育休から復職して約2年。 現場対応も広範囲のフォローもでき、いわゆる「安定枠」として見られている存在です。 トラブルが起きると自然と声がかかり、 新人が困ると、なぜか自分の席にやってくる。 同僚からは「いてくれると助かるよね」 と言われることも多く、外から見ると順調そのものです。 けれど、本人が強く引っかかった瞬間がありました。 定例ミーティングで、新しい改善案の話が出たとき。 上司から、こう言われたそうです。 「この部分は、いつもの対応でまとめてもらっていい?」 よくある一言かもしれません。 けれどその瞬間、ふとこんな感覚が浮かんできたといいます。 「もしかして私は、新しい話には呼ばれにくい存在なんじゃないか」 期待されていないわけではない。でも、広げていく役割でもない。 頼られてはいるけれど、 自分がどう扱われているかが固定されてしまったような感覚。 そこから動かせない気がする。そんな違和感でした。 成長できていない? 仕事が合っていない?
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「今すぐ決めなくていい」は、判断が静かに壊れ始める合図かもしれない

人生の進路設計アドバイザー井上です。 納得できない選択で人生を進めたくない人のために、判断の軸を言葉にしています。 これからのブログでは、質問への回答やノウハウ整理ではなく、 実際の相談や、これまでに聞いてきた話をもとにした架空のケースを扱いながら、「判断がどのように壊れていくのか」を記録していきます。 今回は、育休明けの復職面談でよく起こる、 一見すると何も問題がなさそうな場面を取り上げます。 復職面談で提示された「選択肢」 ある方が、育休明けの復職面談で上司と話をしていました。 提示された選択肢は、いずれも現実的なものです。 ・時短勤務のまま復職する ・業務量は少し調整する ・配置は大きく変えない 話し合いの中で、 この3点を軸にした働き方が、ぼんやりと共有されました。 面談の最後に、上司からこう言われます。 「今すぐ決めなくていいよ。家に帰って考えてね。」 その場では、肩の力が抜けたそうです。 悩んでいたというより、「安心した」という感覚に近かった。 「決めなくていい」と言われて、ホッとした。 面談は穏やかに終わりました。 数日後に出てきた、説明しづらい違和感 ところが、数日経ってから、 こんな感覚が出てきたそうです。 「決めてないはずなのに、 もう話が済んでいる気がする。」 実際、本人は何かを選んだ覚えはありませんでした。 ただ、業務はそのまま進み始めていました。 ・時短勤務で復職する ・業務内容は大きく変えない ・当面はこの形で進める これらが「確定扱い」として、 特に確認されることもなく運用に乗っていった。 判断した記憶はない。 でも、結果だけが少しずつ人生に組み込
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