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心の手帳が、書き換わる瞬間

心の手帳が書き換わる瞬間というと、何か大きな出来事が起きるような気がするかもしれません。でも実際は、もっと静かで、気づかないうちに通り過ぎてしまうようなものだと、私は感じています。たとえば、以前ならすぐイラっとしていた場面で、一呼吸おけたとき。前だったら引きずっていた気持ちが、気づけばもう終わっていたとき。「変わろう」と決めたわけでも、考え方を無理に直したわけでもないのに、心の反応だけが、少し違っていた。心の手帳が書き換わる瞬間は、こうした反応の小さな変化として現れることが多いのだと思います。その変化は、とてもささやかです。周りの人には気づかれないし、自分でも「気のせいかな?」と思ってしまうくらい。けれど、同じ出来事に対して、心の疲れ方が違う。感情を引きずる時間が短くなる。前ほど、せかせかしなくなる。それだけで、一日の終わりの感じ方が、少し変わります。心の手帳は、ある日突然、全部が書き換わるものではありません。一行ずつ、ときには言葉を少し言い換えるように、静かに更新されていく。だからこそ、書き換わった瞬間に立ち会うことは、実はとても難しい。多くの場合、「あとから振り返って、そういえば…」と気づくものなのかもしれません。心の手帳が書き換わるというのは、未来が変わることでも、別人になることでもありません。ただ、同じページを、同じ温度で読まなくなること。それだけで、日常は少し楽になります。もし最近、以前ほど感情が続かなくなったな、と感じることがあったら。同じ場面なのに、前より落ち着いていられた瞬間があったら。それはもう、心の手帳が静かに書き換わり始めているサインなのかもしれません。
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