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医学英語論文のコツ!~AMA Manual of Styleに学ぶ~

今回はAMA Manual of Styleを参考に、英語論文執筆の時の英語表現について書いてみたいと思います。意外と迷うのでは?と思うポイントをピックアップしてみました。1. 単数形と複数形について 日本語では単数と複数の区別が曖昧ですが、英語では主語が単数か複数かで動詞が変わるため、注意が必要です。例1: • Fifty percent of my time is spent on administration. 主語は「fifty percent」ですが、これは「unit(単位)」として単数扱いになります。 • Fifty percent of all physicians exercise regularly. こちらの主語も「fifty percent」ですが、「physicians(複数の個人)」を指すため、複数扱いとなります。 例2: • 1とも少し被りますが、単位(unit of measure)は単数として扱われます。 例: Five milliliters was injected. 例: Two weeks of symptoms is common. 2. 幼児の年齢区分 • Neonates or newborns(新生児): 生後28日まで•Infants(乳児): 生後29日から1歳まで•Toddlers(幼児): 1歳から3歳まで•Children(子供): 4歳から12歳まで•Adolescents(青年期): 13歳から18歳まで※この分類は、米国小児科学会(AAP)および世界保健機関(WHO)の基準に基づいています。研究目的や分野によって、
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英文校正に「唯一の正解」はあるのか?― 小さな修正が教えてくれたこと

久しぶりのブログ更新ですが、今回は読みものにしてみました。ある日の校正会社の裏側です。少しだけ覗いてみませんか。ある日、編集担当者の方から一本の問い合わせをいただきました。「この修正には、どのような理由があるのでしょうか。」英文校正では、ごく自然な、またよくいただくお問い合わせです。しかし、このような一見シンプルな質問ほど、実は回答に悩むことがあります。「修正したのだから、明確なルールがあるはず。」そう思われるかもしれません。もちろん、多くの修正には文法や語法に基づく理由があります。一方で、「どちらも英語として成立する表現」の中から、より適切と思われる表現を選んでいるケースも少なくありません。「正しい英語」と「より適した英語」は違う英文校正というと、「誤った英語を正しい英語に直す仕事」というイメージを持たれることがあります。もちろん、それは間違いではありません。例えば、冠詞や時制、主語と動詞の一致などは、文法に基づいて修正理由を説明できます。一方で、学術論文の校正では、それだけではない修正も数多くあります。例えば、ハイフンを入れるかどうかタイトルでどこまで大文字にするかカンマの位置同じ意味でも、どちらの表現を選ぶかこうした修正には、「絶対にこちらが正しい」と言い切れないものも少なくありません。今回いただいたお問い合わせも、その一例でした。著者が用いた表現と校正者が修正した表現のどちらも、英語論文ではよく使用される表記であり、意味や文法に違いはありません。ごくわずかな違いではあるものの、その修正内容をノンネイティブの視点で見たとき、「正解はどちらなのだろう」と迷ってしまうのも無理
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論文タイプの違いと採択されやすくなる戦略 ~ Original Article / Review / Brief Report / Technical Note

欧米誌へ投稿するとき、自分の研究がどの論文タイプに最も適合するかを正しく選ぶことは、採択率に大きく影響します。今回は、一般的な4つの主要記事タイプを、構成・内容量・採択戦略の観点から整理します。1. Original Article(原著論文)概要研究誌の中心となる形式です。新しいデータを伴う研究で、「主要な学術的貢献」が求められます。構成(典型例)AbstractIntroductionMethodsResultsDiscussion(+Limitations)ConclusionsReferencesFigures / Tables(複数)内容量の目安Words:3,000–5,000語Tables/Figures:4–8点References:30–60本程度採択されるためのポイント1. 明確な“ギャップ”と研究目的 欧米誌は「なぜこの研究が必要か」を非常に重視します。2. 方法の再現性と透明性 標準化された手法、統計の妥当性、倫理説明が必須です。3. Noveltyと“Journal Fit” 対象誌の最近2–3年に類似テーマがあるかを確認しましょう。2. Review Article(総説)概要既存文献の総まとめです。“その分野を整理し方向性を提示する”ことを目的とします。構成(例)Introduction(レビューの必要性)Main Body(テーマ別のまとめ)Summary & Future Directions内容量の目安Words:4,000–7,000語Figures:図解・概念図が歓迎されるReferences:80–150本と多め採択戦略1. 基
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英文校正のポイント:冠詞(a, an, the)の使い分け

英語を母語としない書き手にとって、冠詞の使い分けは難関のひとつです。日本語には冠詞が存在しないため、つい抜けてしまったり、逆に不要な場面で入れてしまったりします。しかし、医学論文や学術文書では、冠詞の有無が文章の正確さに直結します。 今回はこの冠詞について改めて整理してみました。1. 不特定のものを指す “a / an” 名詞が最初に登場し、まだ読者がどの具体物か分からないときには “a” または “an” を使います。 •✅ A patient was admitted to the hospital with chest pain. (ここでは「ある患者」が初めて登場しています) 医学論文での例 •✅ A 45-year-old man presented with fever and cough. 2. 特定のものを指す “the” すでに登場したものや、文脈上特定できるものには “the” を使います。 •✅ The patient was immediately treated with antibiotics. (前の文で登場した「その患者」を指しています) 医学論文での例 •✅ The results indicate that the treatment was effective in most cases. 3. 冠詞をつけない場合 不可算名詞(advice, information, equipment, research など)や複数形を一般的に述べるときには、冠詞をつけません。 •✅ Further research is needed to conf
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論文執筆における受動態と能動態の使い分け ―― “we”は使ってはいけないのか?

「論文は受動態で書くべきである」と教わった経験のある方は多いのではないでしょうか。実際に論文を投稿した際、査読者や編集者から「“we”を避け、受動態で表現すべき」と指摘されたという声も耳にします。確かに、そのような指導が一般的だった時期もありました。しかし、現在では論文における文体の選択は、以前ほど一律ではなくなってきています。今回は、学術論文における受動態・能動態の歴史的背景と現在の傾向、そして適切な使い分けについてご紹介します。歴史的には「受動態推奨」の時代があった学術論文において、“I”や“we”といった一人称を避け、受動態で記述するというスタイルが定着したのは、20世紀中頃のことです。1920年代ごろまでは、研究者自身を主語にした能動態表現(たとえば“We measured…”など)も一般的でした。しかし、その後「科学的文章は客観的であるべき」という考えが強まり、「主語を前面に出さず、受動態で淡々と記述する」ことが推奨されるようになりました。多くのスタイルガイドや出版マニュアルもそれに倣い、受動態での記述を“正しい書き方”と位置付けるようになったのです。現在は能動態回帰の流れにところが1990年代以降、論文数が爆発的に増加するなかで、「読みやすさ」や「明快な主張」がより重視されるようになりました。その流れを受けて、能動態の使用を認める、あるいはむしろ推奨するジャーナルが増えてきています。たとえば、**『Nature』や『American Journal of Botany』**などの主要学術誌では、能動態の使用が明確に奨励されています。加えて、学術的なライティング指南書
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英文タイプについて

今回はいつもと趣を少し変え、英語論文に携わる中で個人的に最近気になることを取り上げてみたいと思います。游明朝や游ゴシックなど、日本語フォントを使用して作成された英語論文のファイルを受け取ることがとても増えたことです。とても小さなことですが、英語論文ではかなり重要なポイントです。振り返ると、いつかのアップデートのタイミングでMicrosoft Wordのデフォルトフォントが游明朝になった頃からかな..と思っています。日本語と英語の混ざった原稿ファイルであれば、游明朝等のフォントは、英語・日本語を問わずに全体に統一感を与え、非常に読みやすい、使い勝手のよい美しいフォントと言えるでしょう。ただ、これが投稿するための英語論文(抄録や症例報告等含みます)では話は大きく変わってしまいます。そのフォントの使用は今すぐ辞めましょう。そもそもの大前提として、英語論文は日本語フォントでは投稿できません。ジャーナルで使用される投稿フォームによっては、ファイルのアップロード時にエラーの原因となることも。たった1つの文字や記号のために投稿の最終ステップを完了できない、なんて想像するだけでぞっとしませんか?最後までたどり着いたと思ったら、また数段戻ることになってしまうのですから。ではどういった点に注意すべきなのか。具体例を見てみましょう。1.記号について良く使う記号にも全角の日本語フォントという落とし穴は広がります。例えばカンマやピリオド、セミコロン、コロン、括弧、記号 (≦ 等)、数字、あるいはスペース等。こういった記号を全角入力とされていませんか?印刷紙面では整って美しく見えるものの、投稿された際に英
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