教養としての日本儒教⑧:町人思想
井原西鶴:浮世草子の作者、「元禄の三大文学者」の一人、『好色一代男』『日本永代蔵(にほんえいたいぐら)』『世間胸残用(せけんむねざんよう)』。「浮世」において金銭欲や色欲にまかせて享楽的に他者と関わる生き方を、当時における町人の有り様として肯定的に描き出しました。
松尾芭蕉:「元禄の三大文学者」の一人。俳諧を連歌から独立させて詩歌の一形式として確立した松永貞徳門下(貞門俳諧)の北村季吟に学び、俳諧に静寂・閑寂な「さび」の美を込めて、俳諧を芸術の域にまで高めた蕉風俳諧を創始します。江戸から伊勢を経て関西地方を旅した際の『笈(おい)の小文(こぶみ)』、江戸から東北・北陸を巡って美濃大垣に至る『おくのほそ道』などの俳諧紀行文が有名です。
「古池や蛙(かはづ)飛びこむ水の音」(『蛙合』)
「夏草や兵どもが夢の跡」(『おくのほそ道』岩手県平泉町)
「閑(しずか)さや岩にしみ入る蝉の声」(『おくのほそ道』山形県・立石寺)
「五月雨をあつめて早し最上川」(『おくのほそ道』山形県大石田町)
「荒海(あらうみ)や佐渡によこたふ天河(あまのがわ)」(『おくのほそ道』新潟県出雲崎町)
「初しぐれ猿も小蓑(こみの)をほしげ也(なり)」(『猿蓑』)
「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」(辞世の句)
近松門左衛門:人形浄瑠璃の脚本家、「元禄の三大文学者」の一人、『曽根崎心中』『国性(姓)合戦(こくせんやかっせん)』。儒教的な人倫において重んじられる「義理」と恋人に対する「人情」との間で苦しんだ男女が、最後には身を破滅させる物語を共感的に描きました。
鈴木正三(しょうさん):江戸初期の禅僧。『万人徳用』。武士・
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