わからない。
とうもろこしを描いた。クリスタで一粒を描く。その粒を縦に複製を繰り返し、粒ラインを横に複製して並べる。それを歪みツールや変形ツールで調整してハイライトと影を描きこむ。彩度を濃くして仕上げた。作り上げたが満足感は低い。何か引っかかりを覚える。本来は一粒一粒を描くのが絵を描くということではないのか。素材の色を塗るという工程も彩度調節がメイン化して描いている感覚は薄い。同時にこういう時短テクニックを駆使していくしかないとも思う。そうでないとAI時代のこの流れには恐らく抗えない。大量生産・消費の時代の中でひたすらに実直に描くだけでは厳しい。描写とは何なのか、今もわからない。アプリの便利なデジタルツールを使うのは描写なのか。結果的にとうもろこしが仕上がったのならそれは描写と言えるのか。ならばAIイラストも描写と言えるのかもしれない。ただ人間の頭で描いたり心で描いたものはAIにはできないこと。その領域だけは大切にしたい。今後は絵を描く人は様々な時短のワザを習得していく必要がでてくる。AIツールなるものも出てくるはずだ。本人の意志とは裏腹にそれらを使わねばならなくなるだろう。現代の絵描きはその葛藤を抱きながら突き進んでいくしかないと思う。
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