パターン1 偏差値50〜55(四谷)の子たち
塾に通っているだけでこの偏差値を維持できている子は、基礎が割としっかりしているので、成績は安定しています。
ただ、自分はやるべきことをやっているという自負があるので、親の言うこと聞かなくなることがあります。また、欲のない子が多いので、『このままやっていれば合格できそうだから、そんなにやらなくても大丈夫でしょ?』と思っていることが多いです。
この子たちは暗記モノでコツコツ稼いでいることが多いので、図を書かないと解けない算数の問題や、国語の記述問題に穴があることが多いです。志望校が偏差値56〜59の間にある場合は、苦手なところを鍛えなすことが、合格を確実にします。この半年でコツコツやってきた暗記は継続しながら、弱点補強に時間を割いてあげてください。
暗記モノが苦手なのにこの偏差値を保っている子たちは、頭の回転が速いことが多いので、暗記を徹底していくと簡単に偏差値60を超えることがあります。
パターン2 偏差値56〜59の子たち
志望校の偏差値が59ぐらいにあると、算数の問題が少し捻られてきます。典型問題だけを暗記で解いてきた子たちは、見事に解けなくなります。
ただ、ここで動揺してしまって、捻った問題対策に勉強時間を全振りしてしまうと、暗記が甘くなってきて結果的に偏差値が下がります。基礎固めは続けながらやらないと、ほとんどの場合は下がります。また、この時期から塾のテキストも応用問題ばかりになりますので、意識的に基礎固めを並行してやらないと、勉強はしているのに基本が抜けてきて、成績が下がることが多いです。
このレベルになってくると、国語が安定しているかどうかで、第一志望の合格率がかなり変わってきます。算数はどんなにできるようになっても、計算ミスは出てしまうので、完全に波を消すことはできません。一方、国語の方は一度安定すると、それほど成績がブレることもありません。国語は感覚で解く科目ではなく、正しい勉強をすれば必ず上がる科目です。ただ、効果を実感できるまでに時間がかかるので、ご両親が途中で我慢しきれずに安易な方法に飛びついてしまうことが多いです。こうなると簡単に振り出しに戻ってしまい、今までの努力が水の泡になります。
ここを我慢して半年間やってきた子は、確実に実力が付きました。あとは時間配分の練習をして、本番に臨みます。
また、漢字と語彙の暗記も大事ですので、できれば四年生から頑張って欲しいですが、残り5ヶ月しかなかったとしても、算数の難問を捨てたとしても、漢字と語彙はやるべきだと思います。ちゃんと5ヶ月続ければ、必ず本番で力になってくれます。
理科社会の暗記は、半年間コツコツやった子はかなり点数が上がった子と上がらない子に、きれいに二極化しました。単語と意味や定義まで覚えた子は、しっかりと点数が上がりましたが、単語だけを覚えて誤魔化していた子は、一問一答のような問題は対応できますが、リード文の長い問題には対応できずに、見事に点数が下がりました。
パターン3 偏差値60以上の子たち
この偏差値帯に常駐できる子たちは、暗記力もあり、理解力もあり、さらに努力をし続けられる根性もありますので、特に問題なく過ごしています。
ただ、算数や国語や理科の計算問題は、扱う問題が難問化してきますので、この難問に振り回されてしまうと、以前は得点できていた問題もポロポロと落とし始めます。この子たちでも少しずつ記憶は曖昧になりますので、以前に正解した問題でも定期的に解き直した方が良いです。その際には全てをきちんと解く必要はなく、問題を見た瞬間に『こういう図を書いて、こうやってこうやって解く』と頭で想像できれば、それ以上解く必要はないと思います。『あれ?この後はこうだったかな、、、』と少しでも疑問に思った問題だけを解くようにして、時間を節約してください。
たまにいるのですが、国語の読解問題を算数のように機械的に解き切ってしまう子がいます。文の構造を機械的に分析して解くことは、決して悪いことではないのですが、御三家あたりな問題になると、作者の考えを要約したり、複雑な心情変化を読み取るためにその場面を正確に再現しないと解けない問題が出てきます。このような問題に対応するには、しっかりとした読み込みが必要になります。理解の浅さは記述の内容に露骨に出てしまいますので、注意してあげてくださいね。
偏差値56〜59の場合もそうでしたが、算数よりも国語の安定と暗記モノの安定が、何よりも合格への近道だと思います。
SSやNNなどの算数の問題ばかり見ていると、難問が解けないと合格できないような気になったしまいます。ただ、このような難問は実際には合否を分ける問題ではなく、本番では捨て問になるものも多く含まれています。本当にすべき勉強は、御三家の問題の中でもみんなが落とさない問題を、確実に取るための勉強なんです。難問を追い求めていると、合格に近づいている気になりますが、その間に絶対に落としてはいけない問題があやふやになってくると、実際には不合格の方へ近づいています。特に御三家は四科目のバランスを取って、総合点で合格最低点を超える勉強をしてあげてください。算数一強では落ちる可能性が高まります。