賃貸サイトの絞り込みは「あり・なし」しか選べません。「宅配ボックスはあれば少しだけ嬉しい」「駅近はかなり大事」といった条件ごとの重要度は伝えられず、結局1件ずつ開いて判断することになります。慣れても1件2〜3分。候補が多いと、それだけで疲れてしまいます。
そこで、賃貸サイトの検索結果一覧に、自分の条件への合致度を0〜100点で表示するChrome拡張を作りました。点数を見るだけなら一瞬です。
(画像はデモ用の架空サイトと架空の物件です)
点数が出たら、画面右下のパネルで「スコア順に並べ替え」を押すと、条件に合う部屋から順に並びます。条件を外れた部屋を隠すこともできるので、開いて確かめるのは上のほうの数件だけで済みます。
大事さは「月いくら払えるか」で決める
重要度を「10段階で7」のように付けると、7と8の違いがあいまいになります。そこでこのツールでは、どの条件も「そのために月いくら多く払ってもいいか」で決めます。宅配ボックスなら月1,000円、「2階以上」なら月5,000円、という具合です。家賃と設備を同じ物差しで比べられるようになります。
設定画面では、条件ごとにスライダーで「月いくらの価値か」を選びます。動かすと「月5,000円相当」のように金額が表示され、「専有面積が20㎡→25㎡になるなら、月いくら多く払いますか?」と問いかけてくれるので、金額で答えるだけです。どうしても譲れない条件は右端の「必須」にチェックすると、満たさない部屋は点数ではなく「条件外」と表示されます。
効き方がよく分かるのが、同じ建物の4階と1階です。1階のほうが月5,000円安いのに、点数は4階が90〜98点、1階が88点。このデモでは「2階以上」に月5,000円の価値を付けているので、安さと階の差がほぼ打ち消し合い、わずかに4階が上に来ます。安いほうが上とは限らない。これが、自分の基準で点数を付ける意味だと思っています。
分からないところは「幅」で出す
一覧には、設備がすべて載っているわけではありません。分からない項目を「なし」と決めつけず、「77〜81点」のように幅で表示します(この部屋は、ネット無料かどうかが一覧では分からないぶんの幅)。物件の詳細ページを開くと設備表を読み取り、幅が縮みます。約500件で使ってみて、詳細を開いたあとの点数は思った以上に正確でした。
意外だったのは「書いていない=ない」ではないこと
使っていて気づいたのが、物件情報の穴です。設備欄に駐輪場の記載がないのに、写真には駐輪場が写っている物件がいくつもありました。そこで駐輪場や宅配ボックスのような共用部の設備は、書いていなければ「不明」のまま残すようにしました。
仲介手数料も、私が使ったサイトでは一覧にも詳細にも金額がありません。家賃の0〜1.1か月分という想定の幅で計算しているので、詳細を開いても数点の幅が残ります(内訳で「仲介手数料が不明」と表示)。点数が1つに決まらないのは、分からないことを分からないと示している結果です。
自分の判断基準は道具にできる
このツールは、Claude Code に要件を伝えて作りました。私が時間を使ったのは、プログラムを書くことより「何を、どう点数にするか」を決めることです。
部屋探し中なら、まず譲れない条件を3つ書き出し、それぞれ「月いくらなら多く払うか」を書いてみてください。ツールがなくても、物件を比べるときの迷いがぐっと減るはずです。