数字が合わないとき、まずExcelを疑わない。
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売上管理表の合計が、別の報告書と8万円違う。「Excelの式が壊れたのでは」と考えて、まず関数を開きたくなります。式の確認は必要ですが、その前に確かめることがあります。
二つの表は、本当に同じものを数えているでしょうか。片方は注文日、もう片方は出荷日で月を区切っているかもしれません。返品を含む表と含まない表かもしれません。税込と税抜が混ざっているかもしれません。計算式が両方とも正しくても、条件が違えば合計は一致しません。
そこで、式の前に「対象期間」「一行の単位」「金額の定義」「含める取引」を並べます。違いが見つからなければ、件数と小計を比較します。月別、商品別など同じ切り口で二つの表を並べれば、差がどこに集中しているか分かります。その後に、該当部分の参照範囲や条件式を確認する方が、原因へ近づきやすいのです。
たとえば8万円の差が月末の一件だけなら、式全体を直すより、その取引の計上日を見る方が早いでしょう。反対に全月で一定割合の差があれば、税込・税抜の違いを疑えます。差の形は、調べる順序の手掛かりになります。
差の原因を記録するときは、「何を直したか」と「何を合わせたか」を分けます。出荷日基準にそろえて再集計したなら、式を修正したのではなく、比較の条件をそろえたのです。この区別が残ると、翌月の報告書を作る人も同じ定義を使えます。今回だけ数字を一致させるより、来月も同じ比較ができる状態を目指します。
条件をそろえても差が残るなら、その時点で式や参照範囲を見ればいい。確認の順番を決めておくと、原因が定義なのか計算なのかを混ぜずに調べられます。担当者が替わっても同じ順番で追えるよう、比較条件は表のそばに残しておきます。
たとえば「今月の売上」が、受注日で数えた金額なのか、出荷日で数えた金額なのか、請求日で数えた金額なのかを確かめます。三つの表が別の仕事をしているなら、合計が違うのは自然です。どれを正とするかは用途次第で、式だけでは決められません。目的に合う日付を決めてから比べると、残った差の意味が見えます。
今日のルールは、合計が違ったら式を開く前に「同じ条件で数えているか」を書き出すこと。Excelのエラーだけでなく、仕事の定義のズレも探します。