【第5章】この書類、誰がどこまで書くの?

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コラム

♦様式第5号を見てみよう


仕事中にケガをして、病院を受診。

「労災でお願いします」と伝えたあと、
いざ様式第5号を手にすると――

……これ、全部自分で書くの?

会社が書くところは?
病院が関係するところは?
そして、書き終わったらどこへ持っていけばいいの?

初めて見る書類なら、迷って当然です。

今回は、仕事中のケガなどで労災保険指定医療機関等を受診するときに使う
「様式第5号」について、できるだけシンプルに整理します。
様式第5号.png

様式第5号は、厚生労働省が「仕事が原因の場合」に、労災保険の指定医療機関等で療養の給付を受けるための様式として案内しています。

書類を見ると記入欄がたくさんありますが、
すべてを被災した本人だけで完成させる書類ではありません。

図解では、わかりやすいように色分けしました。

🩷 本人(請求人)
🔵 事業主
🟢 医療機関
🟡 本人または会社で確認するところ

まずは、

「自分が書くところはどこ?」

そこから確認していけば大丈夫です。

🩷本人が記入するところ


本人(請求人)が記入する欄には、氏名や住所のほか、災害が発生した日時や状況などがあります。

ここで大切なのは、難しい言葉を使うことよりも、

「いつ・どこで・何をしていて・どうなったのか」

を事実に沿って整理すること。

特に災害発生状況は、労災の手続きの中でも大切な部分です。

「たぶんこうだった」ではなく、実際に起きたことを確認しながら記入しましょう。

🔵会社が記入・証明するところ


様式第5号には、労働保険番号など会社側で確認する情報や、事業主が証明する欄があります。

現在の様式第5号にも、事業主が所定事項について証明する欄が設けられています。

そのため、

「労災の書類だから、全部会社が書いてくれる」

とも、

「自分の申請だから、全部自分で書かなければならない」

とも限りません。

誰が確認する情報なのかを分けて考えると、書類がぐっと見やすくなります。

♦「事実を確認した者」って誰?


ここも迷いやすいところです。

様式第5号には、災害発生の事実を確認した人について記入する欄があります。

たとえば実際に災害を確認した人がいる場合と、直接見た人はいないけれど職場で災害発生の報告を受けた人がいる場合では、状況が異なります。

この欄については、「誰の名前を書けばいいんだろう?」と自己判断せず、実際の状況を確認して記入するのが安心です。

※個別のケースで迷う場合は、会社の担当者や労働基準監督署に確認してください。

♦書き終わったら、労基署へ持っていくの?


ここ、初めてだと迷いますよね。

様式第5号の場合は、原則として本人が直接労働基準監督署へ持っていくのではなく、療養を受けている労災保険指定医療機関等へ提出します。

そして、その指定医療機関等を経由して、所轄の労働基準監督署長へ提出される流れです。厚生労働省もこの手続きを案内しています。


ChatGPT Image 2026年9月6日 15_51_47.png


① 本人(請求人)
様式第5号の必要事項を記入

  ↓

② 事業主
必要な事項を証明

  ↓

③ 労災保険指定医療機関等へ
完成した様式第5号を提出

  ↓

指定医療機関等を経由して、所轄の労働基準監督署へ

こうして流れで見ると、ずいぶんシンプルになります。

♦ハンコは必要?


「会社の印鑑をもらわないと出せない?」

ここも以前とは取扱いが変わっています。

現在、様式第5号などの労災保険給付関係請求書では、診療担当者・事業主・請求人の押印は不要です。厚生労働省も、押印がないことだけを理由に不備返戻を行わない取扱いを示しています。

昔の手続きのイメージがある方ほど、ここは注意したいところです。

難しそうな書類も、一つずつ見れば大丈夫

様式第5号を最初に見たとき、

「こんなに書くところがあるの?」

と感じるかもしれません。

でも、色分けしてみると、

本人が記入するところ。
会社が確認・証明するところ。
医療機関に関係するところ。

それぞれ役割があります。

そして、書類が整ったら指定医療機関等へ。

最初から全部理解しようとしなくても大丈夫です。

一人で悩まず、正しい手続きで安心の療養を。

次回予告

次回、第6章は――

「治療費を立て替えたときは?」

様式第7号を取り上げます。

第7号は第5号とは少し違い、表面だけでなく裏面にも記入する項目があります。

また実際の書類を見ながら、一緒に整理していきましょう。

※この記事は、労災保険制度について一般的な情報をわかりやすく整理したものです。個別の事案について、労災認定の判断や申請書類の作成・提出を代行するものではありません。具体的な手続きについては、所轄の労働基準監督署または社会保険労務士等の専門家へご確認ください。

【確認日:2026年9月6日】様式や取扱いは変更される場合があります。最新の様式は、厚生労働省「労災保険給付関係主要様式」でご確認ください。

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