【第13章】労災保険には、こんな給付もあります

【第13章】労災保険には、こんな給付もあります

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① 治療が長期間にわたったとき ― 傷病(補償)等年金


労災によるケガや病気の治療が、長期間にわたることもあります。

療養を始めてから1年6か月を経過しても傷病が治っておらず、その状態が法令で定められた傷病等級に該当する場合に支給されるのが、「傷病(補償)等年金」です。

傷病等級は、障害の程度に応じて第1級から第3級まで定められています。

ここで大切なのは、前回紹介した「障害(補償)等給付」との違いです。

障害(補償)等給付は、傷病が「治ゆ(症状固定)」したあとに一定の障害が残った場合の給付です。

一方、傷病(補償)等年金は、まだ治ゆ(症状固定)しておらず、療養が続いている状態で一定の要件に該当した場合の給付です。

なお、傷病(補償)等年金は、本人が請求して支給決定を受ける他の給付とは異なり、労働基準監督署長が要件を確認して支給・不支給を決定します。



② 介護が必要になったとき ― 介護(補償)等給付


労災による重い障害が残り、日常生活で介護が必要になる場合もあります。

「介護(補償)等給付」は、障害(補償)等年金または傷病(補償)等年金を受けている方のうち、一定の障害があり、実際に介護を受けている場合に支給される給付です。

介護が必要な状態は、その程度によって、

・常時介護が必要な状態
・随時介護が必要な状態

に分けられています。

障害があるというだけで自動的に支給されるものではなく、障害の状態や実際に介護を受けていることなど、一定の要件があります。



③ 亡くなられたとき ― 遺族(補償)等給付


労災によるケガや病気が原因で労働者が亡くなられた場合、一定の要件を満たす遺族に支給されるのが「遺族(補償)等給付」です。

給付には、

・遺族(補償)等年金
・遺族(補償)等一時金

があります。

誰でも受け取れるわけではなく、亡くなられた方との関係や、生計維持関係、年齢などによって受給できる遺族や順位が定められています。

そのため、「家族であれば必ず受け取れる」という制度ではなく、それぞれの状況に応じて支給要件を確認する必要があります。



④ 葬祭を行ったとき ― 葬祭料等(葬祭給付)


労災によって労働者が亡くなられた場合には、遺族への給付とは別に、葬祭に関する給付もあります。

業務災害の場合は「葬祭料」、通勤災害の場合は「葬祭給付」と呼ばれます。

これは、亡くなられた労働者の葬祭を行う方などに支給される給付です。

遺族(補償)等給付とは別の制度なので、亡くなられた場合には「遺族への給付」と「葬祭に関する給付」があることを知っておくとよいでしょう。


【参考資料】
・厚生労働省「労災保険給付の概要」
・厚生労働省「休業(補償)等給付・傷病(補償)等年金の請求手続」
・厚生労働省「介護(補償)等給付の請求手続」
・厚生労働省「遺族(補償)等給付・葬祭料等(葬祭給付)の請求手続」
(2026年9月25日確認)

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