任せたい。でも丸投げはできない。技術系管理職の悩み

任せたい。でも丸投げはできない。技術系管理職の悩み

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コラム
管理職をしていると、「自分でやった方が早い」と思う場面があります。
これは、技術系に限った話ではないと思います。

ただ、技術系の仕事では、作業を進めるだけでなく、仕様、品質、判断基準、関係部署との調整が重なります。
そのため、単純に「任せればいい」、「抱え込まなければいい」
だけでは整理しきれないことがあります。

チームで仕事を進める以上、メンバーに任せる場面は必ずあります。
でも、任せることは、丸ごと手放すことではありません。
丸投げ、つまり放任してしまえば、前提のズレや判断基準の違いが、承認前や後工程で戻ってくることがあります。

難しいのは、
メンバーに何を任せるのか。
自分はどの判断を持つのか。
どこを育成や仕組み改善につなげるのか。
この線引きなのだと思います。

メンバーに任せるものと、自分が持つもの

メンバーに任せられるものがあります。
たとえば、資料を作る。
検討を進める。
関係部署に確認する。
必要な情報を集める。
こうした作業は、メンバーに動いてもらうことで前に進みます。

ただし、作業を任せたからといって、判断まで全部手放せるとは限りません。
この方向でよいのか。この前提で出してよいのか。
関係部署や顧客に説明できる状態か。
次の工程に渡して問題ないか。

こうした判断は、案件の重さやリスクによっては、管理職が持つ必要があります。
仕様の前提が少しずれているだけで、後工程への説明が変わることがあります。
品質の見方が違うだけで、「このまま出せるかどうか」の判断が変わることもあります。

つまり悩むのは、作業を任せるかどうかだけではありません。
どの作業をメンバーに任せ、どの判断は自分が持つのか。
そこを分ける必要があります。

見すぎると抱える。見なさすぎると戻ってくる

任せた仕事の進め方や成果物を細かく見すぎると、結局は自分がやっているのと近くなります。
確認が増える。
修正が増える。
説明が増える。
最後には、自分で直した方が早いと思ってしまう。

一方で、途中確認をほとんどせずに進めると、承認前になって大きく戻ってくることがあります。

前提がずれていた。
判断基準が合っていなかった。
関係部署との認識が違っていた。
そのまま次に出せないことに気づく。
そうなると、結局は管理職である自分のところに戻ってきます。

だからこそ、完全に任せるのでも、全部自分で見るのでもない。
どこまでメンバーに任せるか。
どのタイミングで確認するか。
どの判断は自分が持つか。
この線引きが必要になります。

そして、その線引きは一度決めたら終わりではありません。
メンバーの経験、案件の難しさ、納期、リスク、育てたい力によって変わります。
ここが難しいところです。

個別対応で終わらせないために

メンバーから同じような相談が何度も来ることがあります。
この資料でよいですか。
この判断でよいですか。
この進め方でよいですか。
そのたびに答えることはできます。

もちろん、目の前の案件を前に進めるためには必要です。
放っておけば、後で大きな問題になることもあります。
ただ、本当はそこで終わらせたくないこともあります。

同じような相談が続くなら、判断基準を先に共有した方がよいかもしれない。
毎回同じところで詰まるなら、確認のタイミングを変えた方がよいかもしれない。
関係部署との認識違いが起きるなら、仕事の流れそのものを見直した方がよいかもしれない。
つまり、個別の相談に答えるだけでなく、次から迷いにくい形に変えていく。
本当は、そういう改善にも時間を使いたい。

目の前の仕事を回す。
チームの力を上げる。
新しい領域にも挑戦する。
でも現実には、相談、確認、会議、承認で一日が終わることがあります。

仕事は前に進んでいる。
でも、仕組みを変える時間や、先のことを考える時間は削られていく。
ここに、技術系管理職としての難しさがあるのだと思います。

まず小さく分けてみる

頭の中で混ざりやすいのは、たとえば次のようなことです。

これは、メンバーに作業として任せる話なのか。
これは、自分が判断を持つ話なのか。
これは、一度きりの相談対応なのか。
それとも、次から迷わないように仕組みにする話なのか。
今すぐ対応することなのか。
いったん後回しにしてよいことなのか。

これらが混ざったままだと、「忙しいから仕方ない」、「管理職だから仕方ない」、「結局、自分で見るしかない」で止まりやすくなります。

でも、少し分けて見てみると、次に試せることが見えてくる場合があります。

たとえば、いきなり全部を任せるのではなく、初回だけ判断ポイントを一緒に確認し、2回目以降はメンバーに進めてもらう。
承認前に初めて見るのではなく、途中で一度だけ前提を確認する。
毎回口頭で説明している判断基準を、簡単なメモにして共有する。
同じ相談が続くものは、個別対応ではなく、確認手順や役割分担を見直す。

このくらい小さな変え方でも、管理職が持ち続ける負荷は少し変わります。
何かを大きく変える前に、まずは
何を任せるのか。
どの判断を自分が持つのか。
何を仕組みに変えたいのか。
を分けてみるだけでも、次の一歩は見えやすくなります。

一人で整理しきれないときは

ただ、実際には案件の重さ、メンバーの経験、納期、関係部署との関係、自分の余力によって、どこから変えるかは変わります。

頭の中だけで考えていると、
「結局、今は自分が見るしかない」
で止まってしまうこともあります。

そんなときは、誰かと話しながら、今の状況を分けて整理してみるのも一つの方法です。

ココナラでは、40代技術職・管理職の方に向けて、仕事や将来のモヤモヤを整理する相談を行っています。

転職を勧める相談ではありません。
今の仕事を続ける場合も含めて、まず今の状況を一緒に分けていきます。

誰に何を任せているのか。
どの判断を自分が持っているのか。
どこで確認や承認が詰まっているのか。
本当は何に時間を使いたいのか。

そこから、
・今すぐ扱うこと
・いったん置いてよいこと
・次に試す一歩
を整理します。

まとまっていなくても大丈夫です。
話しながら、今の優先順位と次の一歩まで一緒に決めます。

相談後には、今日整理できたこと
今の優先順位
次に試す一歩を確認できる形にしてお渡しします。


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