第3回 「異常なし」と言われても、つらさが消えるわけではない

第3回 「異常なし」と言われても、つらさが消えるわけではない

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「病院の検査では異常ありませんでした」

整体院をしていると、これまで何度もこの言葉を聞いてきました。

本人としては、

「でも、つらいんです」

という状態です。

痛い。

重い。

だるい。

眠れない。

身体が以前と違う気がする。

けれど、病院で検査を受けても大きな異常は見つからなかった。

そんなとき、

「異常がないなら、自分が気にしすぎなのかな」**
と悩んでしまう方もいます。

私は長く身体の相談を受ける中で、

検査で異常が見つからないこと」と「本人がつらくないこと」は、同じ意味ではない

と考えるようになりました。

 ① 「異常なし」は、とても大切な情報です

まず最初にお伝えしたいのは、

病院で検査を受けて「大きな異常が見つからなかった」という結果は、決して意味のないものではありません。

むしろ、とても大切な情報です。

医療機関では、病気や身体の異常が隠れていないかを確認するために、診察や検査が行われます。

そこで大きな問題が見つからなかったのであれば、その結果は大切にした方がいい。

私はそう考えています。

ですから、

「病院では分からなかったから、別の原因がある」

と簡単に決めつけることはしません。

ただ、その一方で、

検査で異常が見つからなかったからといって、本人が感じているつらさまで消えるわけではありません。
ここを混同しないことも大切だと思っています。

 ② 数字や画像だけでは分からない「生活の中のつらさ」がある

身体の不調は、検査結果だけで表現できるものばかりではありません。

例えば、

朝起きると身体が重い。

仕事が終わる頃になると、肩や首がつらくなる。

以前なら平気だったことに疲れやすくなった。

眠っているはずなのに、休んだ感じがしない。

食欲や生活リズムが変わった。

忙しい時期になると、いつも同じような不調を感じる。

こうしたことは、本人の生活の中では確かに起きています。

だから私は、相談を受けるときに、

「検査結果はどうでしたか?」

だけではなく、

「普段、どんなときにつらいですか?」

と聞くことがあります。

病院の検査と、生活の中で起きていること。

どちらか一方だけを見るのではなく、両方を分けて考えることが大切だと思うからです。

 ③ 「異常なし」のあとに考えられることもある

医療機関で大きな問題が見つからなかった。

それでも体調が気になる。

そんなとき、すぐに新しい「原因」を探さなくてもいいと思っています。

まずは、

いつ頃から変わったのか。

睡眠は取れているか。

食事は変わっていないか。

身体を動かす量はどうか。

仕事や生活環境に変化はなかったか。

強い緊張や忙しさが続いていないか。

一日の中で、楽な時間とつらい時間に違いはあるか。

そんなことを一つずつ振り返ってみる。

それだけでも、自分の身体について見えてくることがあります。

何か一つの原因を見つけるというより、

「今の自分の身体に何が重なっているのか」

を整理していくイメージです。

「気のせい」で終わらせない。でも、病気とも決めつけない

私は、この間に立つことが大切だと思っています。

「検査で異常がないなら気のせいです」

とも言わない。

反対に、

「病院で分からないなら、きっと別の病気です」

とも言わない。

分からないものを、分かったことにしない。

でも、

本人が感じているつらさは、きちんと聞く。

18年間、さまざまな身体の相談に接してきて、この姿勢は以前よりずっと大切だと感じるようになりました。

体調について悩んでいると、

「原因を知りたい」

という気持ちが強くなることがあります。

もちろん、その気持ちは自然です。

ただ、ときには原因探しを急ぐよりも、

「いつから」「どんなときに」「何が重なっているのか」

を整理するところから始めた方がいいこともあります。

もし今、

「検査では異常なしと言われた。でも、どうも以前と違う」

と感じているのであれば、

その違和感を無理に否定する必要はありません。

まずは、自分の生活と身体の変化をゆっくり振り返ってみてください。

答えを急がなくても、

整理することで次に考えるべきことが見えてくる場合があります。

※この記事は、これまでの施術・相談経験をもとにした一般的な考え方を紹介するものです。医学的な診断や治療を行うものではありません。症状が続く、悪化する、急な体調変化がある場合などは、医療機関への相談を優先してください。
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