【退職後の実務⑦】有給消化中はもう社会保険が切れている?在籍中に始める健康保険・雇用保険の準備

【退職後の実務⑦】有給消化中はもう社会保険が切れている?在籍中に始める健康保険・雇用保険の準備

記事
コラム
退職日まで有給休暇を使うことになったとき、「もう会社へ行かないのだから、社会保険も終わっているのでは」と感じる方がいらっしゃいます。しかし、有給消化中は原則として在籍中です。出勤していなくても、退職日までは会社との雇用関係が続いています。

連載⑤で取り上げた国民健康保険の脱退や、⑥の家族の扶養は、いずれも退職後に短い期限の中で進める手続きです。有給消化の期間は、その準備にあてられる貴重な時間になります。事前に退職後の手続きを確認をした上で、この期間を有意義に活用しましょう。

1.資格を失うのは「退職日の翌日」
有給消化中も健康保険・厚生年金保険の被保険者のままで、保険料も原則として発生します。資格を失うのは退職日の翌日であり、会社の保険証を使えるのは退職日までです。最終出勤日が基準ではありません。

最終出勤日と退職日が離れているほど、この2つは混同しやすくなります。手帳やカレンダーに「最終出勤日」「有給休暇の期間」「退職日」を並べて書いておきましょう。以降の問い合わせで日付を尋ねられても、そのまま答えられます。

2.退職後の健康保険は、届出の期限が短い
退職後は、任意継続、国民健康保険、家族の扶養のいずれかを選ぶことになります。いずれも届出の期限があり、任意継続は原則として資格喪失日から20日以内、国民健康保険は原則として14日以内とされています。退職後に調べ始めると、比較する時間はほとんど残りません。

比較そのものは在籍中にできます。任意継続には、資格喪失日の前日まで継続して2か月以上の被保険者期間があることなどの要件があるため、加入している健康保険の保険者へ、保険料の見込みと必要書類を先に確認しておきましょう。また、扶養をご検討される場合の確認先は、連載⑥のとおり家族の勤務先となります。

3.離職票は、退職後に届く書類
離職票は、退職日以降に会社が手続きをして交付される書類です。退職日当日に受け取れるものではありません。必要になる見込みがあれば、発行の希望と送付先を在籍中に伝え、届くまでの目安の時期も聞いておきましょう。時期が分かれば、届かないときに気づけます。

また、退職前に、離職証明書の記載内容の確認を会社から求められることがあります。離職理由や賃金の記載は、その後の雇用保険の取扱いに関わります。連載④で触れたとおり、離職理由は手続きの流れを左右するため、その場で内容に目を通すことが大切です。

まとめ:迷ったら、この3点を整理する
・正式な退職日と、保険証を返却する時期はいつか
・退職後の健康保険はどれを選ぶか、必要書類と期限はどうか
・離職票は、いつ・どこへ送ってもらえるか
この3点を在籍中に押さえておくと、退職後に慌てずに動けます。

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