境界線は、冷たくなることじゃない

境界線は、冷たくなることじゃない

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好きな人には、
できるだけ優しくしたい。

困っていたら助けたいし、
嫌な思いもさせたくない。

だからつい、

「相手が嫌がるなら我慢しよう」
「これくらいなら大丈夫」
「私が折れればうまくいく」

と、自分の気持ちを後回しにしてしまうことがあります。


本当は嫌だったのに「いいよ」と言ったり、
寂しいのに「大丈夫」と言ったり。

そしてある日、
「なんで私ばかり我慢しているんだろう」
と思ってしまう。

そんなときに考えてみたいのが、
「境界線」というものです。



◆境界線って、相手を遠ざけること?



「境界線」と聞くと、
「人との間に壁を作ること」
のように感じるかもしれません。

でも、必ずしもそうではありません。

境界線は、
「ここまではあなたのこと。ここからは私のこと」
と、自分と相手を分けて考えるためのもの。


相手の気持ちは、
相手のもの。

自分の気持ちは、
自分のもの。

相手が不機嫌だからといって、
必ずしも自分が悪いわけではない。

相手が寂しそうだからといって、
いつでも自分がそばにいなければいけないわけでもない。

相手の課題を背負わないことが大切。



◆「嫌われたくない」が境界線を曖昧にする



好きな人には、
嫌われたくないですよね。

だから、
本当は会いたくないのに会う。
疲れているのに話を聞く。
嫌なことをされても笑って流す。
相手に合わせて予定を変える。

そんなことをしてしまうことがあります。

そのときは、
「これくらい大丈夫」と思っているかも。

でも、小さな我慢が積み重なると、
自分でも気づかないうちに苦しくなってしまう。

境界線は、
「ここまではできるけど、ここからは難しい」
と自分の中でのラインをひくこと。



◆「NO」は、嫌いという意味じゃない


「断ったら嫌われるかも」
と思うことがあります。

でも、
「今日は会えない」
「今は話したくない」
「それはしたくない」
と伝えることと、

「あなたが嫌い」
ということは同じではありません。


好きな人にだって、NOと言っていい。
大切な人にだって、自分の都合を伝えていい。

むしろ、
本当の気持ちを隠して合わせ続けるより、
自分に正直でいられるほうが
良い関係を築いていけます。



◆ 相手の機嫌まで、自分の責任にしなくていい



恋愛をしていると、

「怒らせちゃったかな」
「機嫌悪くなったかな」
「私がもっと優しくすればよかったかな」

と考えてしまうことがあります。


もちろん、自分の言動を振り返ることは大切です。

でも、
相手がどう感じるか。
どう考えるか。
どう行動するか。

そこまで全部、自分が背負う必要はありません。

あなたができるのは、
自分の言葉や行動に責任を持つこと。

相手の感情まで、
すべてコントロールすることではありません。



◆境界線は「相手を変えるため」のものでもない



境界線というと、

「相手にこうしてほしい」
と要求することだと思うかもしれません。

でも、本来は少し違います。

たとえば、



「怒鳴られているときは、私はその場を離れる」
と、自分の行動を決める。

「無理なお願いをされたら、断る」
「疲れているときは、一人の時間を作る」
「嫌なことをされたら、そのことを伝える」

というように、
自分がどうするかを決める。
それが境界線の大切なところです。



◆境界線を作ると、最初は少し怖い



今まで相手に合わせることが多かった人ほど、

「今日は無理」
「それは嫌」
と言うのは、勇気がいるかもしれません。

言ったあとに、
「嫌われたかな」
「怒ってるかな」
と不安になることもあるでしょう。


でも、その不安があるからといって、
境界線が間違っているとは限りません。

今までやってこなかったことを始めたら、
最初は落ち着かないのも自然です。

少しずつでいい。

小さなことから、
自分の気持ちを伝えてみる。



◆相手にも境界線がある



そして、境界線は自分だけのものではありません。

自分が「今日は一人でいたい」と思うように、
相手にも一人になりたい日がある。

自分にも休みたい時間があるように、
相手にも自分の時間が必要なことがある。


だから、

「相手が離れた=嫌われた」
と考えなくてもいい。

お互いに自分の時間を持ちながら、
また一緒にいられる。
そういう関係は長続きします。



◆境界線があるから、近づけることもある



不思議ですが、

ずっと一緒にいることだけが、
親密さではありません。

一人の時間があって、
それぞれの考えがあって、
違う気持ちの日もあって。

それでも、
「また話そう」
「また会おう」
と思える。

そのためには、
二人の間に適度な余白が必要なのかも。

境界線は、
人を遠ざけるための線ではなく、

安心して近づくための線でもあると思います。



◆ 最後に



大切な人だからこそ、嫌われたくない。

大切な人だからこそ、合わせてあげたい。

そんな気持ちは、
決して悪いものではありません。

でも、

相手を大切にすることと、
自分を後回しにすることは同じではありません。


「今日は休みたい」
「それは嫌だ」
「今は一人でいたい」
「そこまではできない」

そう思ったときは、
その気持ちをなかったことにしなくていい。


境界線は、
相手との間に冷たい壁を作ることではありません。


「あなたも大切。私も大切」
と思える場所を作ること。

相手を大切にしながら、
自分のことも置いていかない。

そんな関係を作るために、
あなたの中にも、
「ここからは私」
という小さな線を持ってほしいなと思います。


きこ



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