「今月はどの工事も黒字だったのに、通帳を見たら残高が心細い」。建設業の方の業務改善の相談で、いちばんよく聞く話です。
原因を探っていくと、赤字工事ではなく「入金の遅れに気づくのが遅い」ことに行き着くケースが目立ちます。請求書は出した。でも、予定日に入金があったかを確かめるのは月末の記帳のとき。ここで初めて「先月分が入っていない」と分かる。発見まで最大1か月かかっています。
■なぜ見逃すのか。だらしないからではありません
建設業の入金管理には、見逃しが起きやすい構造が3つあります。
1. 請求のタイミングが工事ごとにバラバラ(着手金・中間金・完工金と、1つの工事で何度も請求が発生する)
2. 請求書を出した時点で意識が次の現場に移る(予定日は、どこかに書かない限り誰も思い出しません)
3. 入金を確認するきっかけが月1回の記帳しかない
ポイントは3つ目です。立派な管理表を作っても、人が見に行かなければ気づけないのは同じ。必要なのは「見に行かなくても、遅れたら向こうから知らせてくる」仕組みです。
■まずExcelでできること
条件は3つだけです。請求と同時に入金予定日を書く。入金があったら入金日を埋める。そして「予定日を過ぎたのに入金日が空」の行を自動で赤くする。
3つ目はExcelの条件付き書式でできます。私が実際に使っている式はこれです。
=AND($I7<>"", $I7<TODAY(), $J7="")
(I列=入金予定日、J列=入金日の場合。予定日が書いてあり、今日より前で、入金日が空の行だけが赤くなります)
これだけで、入金遅れの発見は「月末」から「次にファイルを開いた日」に変わります。
■ただし、Excelは「開いた日」にしか教えてくれません
条件付き書式の弱点はひとつ。忙しくてファイルを開かない週は、赤い行も目に入らないことです。現場が立て込む時期ほど台帳を開かなくなり、その時期ほど入金遅れが起きやすい。嫌な偶然ですが、実際そうなります。
そこで、台帳を毎晩自動でチェックして、入金遅れ・粗利率の悪化・未入金の合計をLINEにお知らせする仕組みを作りました。台帳はスプレッドシート(Excelとほぼ同じ操作)のまま、入力のし直しはありません。異常がない日は通知せず、週1回だけ「異常なし」の報告が届く設計です。毎日鳴る通知は、読まれなくなるからです。
設定はすべてこちらで代行します。月額はない買い切りです。
台帳そのものをこれから整えたい方には、原価4区分の自動集計と粗利のダッシュボードまで組み終わったExcel版の工事台帳もあります。
「まずうちの台帳の形で合うか知りたい」という段階のご相談も歓迎です。見積り相談からどうぞ。