ラヴィット!は、これからどうあるべきか。2026年のリニューアルから考える「変えること」と「変えないこと」

ラヴィット!は、これからどうあるべきか。2026年のリニューアルから考える「変えること」と「変えないこと」

記事
コラム
2026年、『ラヴィット!』は大きく変わった。

6年目を迎えるタイミングで番組のリニューアルが行われ、オープニングトークが短くなり、各地からの中継や新しいグルメ企画などが増えた。

一方で、視聴者からは「前と雰囲気が違う」「ラヴィットらしさがなくなった」といった声も出た。

一部では「ヒルナンデス化」とまで言われるほどだった。

もちろん、新しい企画そのものが悪いわけではない。

問題は、何を変えたのかだ。

『ラヴィット!』は、もともと「ニュースなし、ワイドショーなし」という明確な立ち位置を持っていた。

朝の時間帯なのに、世の中の出来事を追いかけない。

芸人たちが長々とトークをする。

企画が予定通り進まない。

いわゆる「グダグダ」も含めて楽しむ。

それが他の朝番組との差別化になっていた。

ところが、そこを整理しすぎてしまうと、番組としては見やすくなっても、『ラヴィット!である理由』が弱くなる。

これはマーケティングでも同じだ。

商品が売れなくなったとき、企業は「何かを変えなければ」と考える。

デザインを変える。

ターゲットを広げる。

新商品を出す。

広告を増やす。

しかし、そこで一番やってはいけないのが、

「なぜ今まで選ばれていたのか」を忘れることだ。

『ラヴィット!』の場合、2026年のリニューアルで一時的にその問題が見えたのではないだろうか。

実際、リニューアル後には「グダグダ感が減った」という指摘がある一方、そのグダグダこそが『ラヴィット!』らしさだったという見方も出ている。

つまり、

「悪いところを直したら、良いところまで消えてしまった」

ということだ。

これは企業にとっても非常に怖い。

顧客から見れば「欠点」に見えるものが、実はそのブランドを好きになる理由になっていることがあるからだ。

完璧ではない。

効率的でもない。

少し無駄がある。

でも、そこが面白い。

そんな部分が、ブランドの個性になる。

だから、『ラヴィット!』がこれから目指すべきなのは、昔に戻ることでも、さらに大きく変えることでもないと思う。

「ラヴィット!らしさを残したまま、進化すること」だ。

新しい出演者を入れてもいい。

新しい企画も必要だ。

中継や視聴者参加型の企画があってもいい。

ただし、その企画を見たときに、

「これ、ラヴィット!っぽいな」

と思えるかどうか。

そこが重要になる。

ブランドは、変わらないことではない。

むしろ、変わり続ける必要がある。

ただし、

変えていい部分と、変えてはいけない部分がある。

2026年の『ラヴィット!』は、その境界線を考えるための、非常に分かりやすい事例になった。

そして、これはテレビだけの話ではない。

会社も、商品も、個人の仕事も同じだ。

「もっと良くしよう」と変え続けた結果、

「昔のほうが良かった」

と言われることがある。

そんなとき必要なのは、さらに変えることではない。

一度立ち止まって、

「そもそも、なぜ選ばれていたのか?」

を考えることだ。

『ラヴィット!』に必要なのは、完璧な朝番組になることではない。

日本でいちばん明るい朝番組であり続けること。

そのために、変える。

そして、変えない。

このバランスこそが、これからの『ラヴィット!』に求められているのではないだろうか。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す