「文字起こし」と「議事録」は同じ?目的が違えば、残す内容も変わります

「文字起こし」と「議事録」は同じ?目的が違えば、残す内容も変わります

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会議や打ち合わせを録音したあと、

「とりあえず文字起こししておけば、議事録になるかな?」

と思うことがあります。

最近はAIを使えば、音声からかなり簡単に文字を起こせるようになりました。

1時間の会議でも、以前のように最初からすべて手入力する必要はありません。

とても便利になったと思います。

ただ、

「文字起こし」と「議事録」は、似ているようで少し違います。

今回は、この違いについて整理してみます。

文字起こしは「話したことを文字にする」


文字起こしは、その名前の通り、

音声として話された内容を文字にする作業

です。

例えば、

Aさん
「次回の研修ですが、10月に開催したいと思っています」

Bさん
「10月だと第2週がよいと思います」

Aさん
「では、10月10日前後で会場を確認してみます」

といった会話があったとします。

文字起こしでは、このように実際の発言を文字として残すことが中心になります。

誰が何を話したのかを後から確認したい場合には、とても便利です。

議事録は「必要な情報を整理して残す」


一方、同じ会話を議事録にすると、

少し形が変わります。

例えば、

議題:次回研修の日程

・10月第2週を候補とする
・10月10日前後で会場の空きを確認する
・会場確認後に開催日を決定する

といった形です。

会話をすべて残しているわけではありません。

その代わり、

「何について話して、何が決まり、次に何をするのか」

が分かりやすくなっています。

これが、文字起こしと議事録の大きな違いです。

文字起こしが詳しいほど、議事録として読みやすいとは限らない


会議を正確に残そうとすると、

できるだけ発言を全部残したくなります。

でも、実際の会話には、

「えー」

「あの」

「そうですね」

「たしかに」

「どうしましょうか」

といった言葉もたくさん入ります。

これらをすべて残すと、

記録としては詳しくても、

後から必要な情報を探すのが大変

になることがあります。

30分、1時間の会議であれば、文字起こしした文章はかなり長くなります。

議事録として使うのであれば、

すべてを残すことより、

必要な情報を見つけやすくすること

の方が大切な場合があります。

「詳しい記録」と「使いやすい記録」は別です


これは意外と重要だと思います。

たくさん書いてある資料を見ると、

「詳しく記録されているから安心」

と感じることがあります。

でも、

後から確認したいのは、

「結局、何が決まった?」

「次は誰が何をする?」

「期限はいつ?」

といったことではないでしょうか。

その情報が何ページもの文章の中に埋もれていたら、

記録として残っていても使いにくくなります。

つまり、

情報をたくさん残すことと、必要な情報を分かりやすく残すことは違う

ということです。

文字起こし・整文・要約・議事録はそれぞれ違います


音声を文章にする方法には、いくつかあります。

似ていますが、目的は少しずつ違います。

文字起こし

話した内容を文字として残します。

「何を話したのか」をできるだけ確認したいときに向いています。

整文

文字起こしした文章を、意味を大きく変えない範囲で読みやすく整えます。

言い直しや不自然な文章を整理したい場合などに使えます。

要約

長い内容から重要なポイントを抜き出します。

「全部読む時間はないけれど、内容を把握したい」という場合に便利です。

議事録

議題、主な意見、決定事項、今後の対応など、

会議として必要な情報を整理して残します。

同じ音声でも、

何に使うかによって完成形は変わります。

研究インタビューでは「きれいにしすぎない」ことも大切


ここは、会議とは少し違います。

研究インタビューの場合、

発言そのものが研究データになることがあります。

そのため、

「読みやすくしよう」

と思って発言を大きく書き換えてしまうと、

元の意味やニュアンスまで変わってしまう可能性があります。

場合によっては、

言いよどみや繰り返しにも意味があるかもしれません。

つまり、

会議では不要に見える言葉でも、

研究では残す必要があることがあります。

だからこそ、

「何のための文字起こしなのか」

を最初に考えることが大切です。

AIで全部できるようになった?


最近は、

文字起こし、

要約、

文章整理、

議事録作成まで、

AIでかなりできるようになりました。

これは非常に便利です。

特に長時間の音声を最初から人が入力することを考えると、大きな時間短縮になります。

ただし、

AIが作ったものをそのまま完成品にするかどうかは、用途によって考えた方がよいと思います。

例えば、

専門用語が間違っていないか。

数字や日付が正しいか。

誰の発言なのか。

決定事項が抜けていないか。

要約によって意味が変わっていないか。

こうした部分は確認しておきたいところです。

AIで作ることと、AIにすべて任せることは少し違います。

先に「何が欲しいのか」を決めておく


音声データを整理するとき、

最初に、

「とりあえず全部文字にしよう」

と考えがちです。

でも、その前に、

最終的に何が欲しいのか

を決めておくと整理しやすくなります。

発言を確認したい
→ 文字起こし

読みやすい文章にしたい
→ 整文

内容を短時間で把握したい
→ 要約

会議の記録として残したい
→ 議事録

研究データとして使用したい
→ 研究目的に合わせた逐語録・データ整理

というように、目的によって必要な作業が変わります。

「全部文字にする」が必要とは限りません


例えば、

1時間の会議を録音したからといって、

必ず1時間分すべてを細かく文章にする必要があるとは限りません。

欲しいものが議事録なら、

重要な議題や決定事項を整理することの方が大切かもしれません。

逆に、

研究インタビューで発言そのものを分析するのであれば、

要約だけでは不十分な可能性があります。

音声の長さではなく、目的から必要な作業を決める。

これだけでも、音声データの扱い方はかなり変わると思います。

まとめ


文字起こしと議事録は、

どちらも音声から文章を作るため、

同じように見えるかもしれません。

でも、

文字起こしは「話した内容を残す」

議事録は「必要な情報を整理して残す」

という違いがあります。

さらに、

整文、

要約、

研究用の逐語録など、

目的によって適した形は変わります。

大切なのは、

「とりあえず全部文字にする」

ではなく、

「この音声を、最終的に何に使いたいのか」

を考えることです。

音声を文字にすることがゴールではありません。

使いやすい形にするところまでが、音声データを活用する作業

なのだと思います。

音声データはあるけれど、

「文字起こしまで手が回らない」

「AIで文字起こししたけれど読みにくい」

「会議音声から議事録を作りたい」

「長い音声を要約してほしい」

「研究インタビューを逐語録・分析前データとして整理したい」

といった場合には、音声データの用途に合わせて対応しています。

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