「アンケート項目を増やせば安心?」質問数が多すぎる研究で起こること

「アンケート項目を増やせば安心?」質問数が多すぎる研究で起こること

記事
学び
アンケートを使った研究を計画していると、

「これも聞いておいた方がいいかな」

「あとで必要になるかもしれない」

と、質問項目がどんどん増えてしまうことがあります。

せっかく対象者に回答してもらうのだから、できるだけ多くの情報を集めたい。

そう考える気持ちはよく分かります。

でも、

質問項目は、多ければ多いほど良いわけではありません。

今回は、アンケートを作るときに考えたい「質問項目の数」についてお話しします。

「とりあえず聞いておこう」が増えていませんか?


研究計画を立てている段階では、

どんな結果が出るか分かりません。

そのため、

「念のため、これも聞いておこう」

となりやすいものです。

例えば、

年齢、性別、経験年数、所属部署、役職、資格、研修経験……。

さらに研究テーマについても、思いついた質問を追加していく。

気がつけば、かなり長いアンケートになっていることがあります。

ここで一度、

「この質問は、何のために必要なのか?」

と考えてみることが大切です。

質問が増えるほど回答者の負担も増えます


質問を一つ追加するだけなら、それほど大きな負担には感じないかもしれません。

しかし、それが10問、20問と増えていけばどうでしょうか。

回答する側にとっては、

研究者が考えている以上に負担になることがあります。

特に看護師を対象とした院内研究などでは、

忙しい勤務の中でアンケートに協力してもらうこともあります。

回答者への負担を考えることも、研究計画では大切です。

後半になるほど回答が雑になることも


長いアンケートに答えた経験がある方なら、

途中から、

「まだあるの?」

と思ったことがあるかもしれません。

質問数が多すぎると、

後半になるにつれて集中力が低下したり、

十分に考えず回答したりする可能性もあります。

つまり、

情報をたくさん集めようとして質問を増やした結果、データの質に影響する

ことも考えなければなりません。

「聞いたけれど使わなかった項目」がありませんか?


アンケート調査が終わってから、

集計してみると、

「この項目、結局使わないな……」

となることがあります。

もちろん、研究を進める中で使用しなくなる項目が出ること自体はあります。

ただ、

最初から研究目的との関係が曖昧な項目を大量に入れてしまうのは考えものです。

対象者に回答してもらう以上、

なぜその情報を集める必要があるのか

を説明できるようにしておきたいところです。

属性も「とりあえず全部」ではありません


年齢や性別、経験年数などの基本属性も、

何となく入れてしまいがちな項目です。

でも、

その属性は本当に研究に必要でしょうか?

例えば年齢を聞くのであれば、

「年齢によって結果を比較する予定がある」

「対象者の特徴を示すために必要」

など、何らかの理由があるはずです。

研究目的とほとんど関係がないのであれば、

そもそも収集する必要があるのかを考えてみても良いと思います。

必要以上の情報を集めないことは、個人情報への配慮にもつながります。

研究目的に戻って考える


アンケート項目が増えてきたら、

一度、研究目的に戻ってみましょう。

例えば、

「○○に対する看護師の認識を明らかにする」

ことが目的なら、

その目的を達成するためには、

何を質問すればよいでしょうか。

反対に、

今作っている質問項目から得られる結果は、

研究目的に答えるために使えるでしょうか。

このように、

研究目的と質問項目を行ったり来たりしながら確認する

ことが大切です。

一つひとつの質問に「使い道」を考えてみる


私がおすすめしたいのは、

アンケート項目を作ったあとに、

一つずつ、

「この質問の結果を、最終的にどこで使うのか?」

と考えてみることです。

例えば、

「経験年数を聞く」

のであれば、

経験年数別に比較するのか。

対象者の背景として示すのか。

分析には使わないけれど、対象者の特徴を説明するために必要なのか。

使い道を考えてみると、

必要な質問と、何となく入れていた質問が見えてきます。

質問数だけを減らせば良いわけでもありません


ここで注意したいのは、

「アンケートは短ければ短いほど良い」

という話でもないことです。

研究目的を達成するために必要な項目まで削ってしまっては意味がありません。

重要なのは、

質問数そのものではなく、

必要な質問が、必要なだけ入っていること。

10問が適切な研究もあれば、

50問必要な研究もあります。

大切なのは、その質問数になった理由を説明できることです。

私が研究計画を見るときに確認すること


アンケートを使った研究計画を見るとき、

私は、

「この質問は研究目的とどうつながっているのか?」

を確認するようにしています。

質問項目だけを見るのではなく、

研究目的、

対象者、

分析方法までつなげて考えます。

例えば、

質問したけれど分析方法が決まっていない。

分析する予定だけれど、それに必要な質問がない。

こうしたズレが見つかることもあります。

アンケートは単独で考えるのではなく、

研究計画全体の中で考えること

が大切だと思います。

まとめ


アンケートを作るとき、

「せっかくだから聞いておこう」

と質問を増やしたくなることがあります。

でも、質問が多ければ良い研究になるわけではありません。

確認したいのは、

研究目的に必要な質問か
その情報を何に使うのか
回答者の負担が大きすぎないか
必要以上の個人情報を集めていないか
集めたデータをどう分析するのか
質問項目と研究目的がつながっているか

という点です。

アンケートを完成させたら、

「この質問を削ったら、研究目的を達成できなくなるだろうか?」

と一度考えてみるのも良いと思います。

なくても研究目的に答えられるのであれば、

本当に必要な質問なのか、もう一度検討できます。

「聞けることを聞く」のではなく、「研究目的に答えるために必要なことを聞く」。

アンケートを作るときに、大切にしたい考え方です。

「アンケート項目がこれで良いのか分からない。」

「研究目的と質問内容がつながっているか不安。」

そんな方は、お気軽にご相談ください。

研究目的・対象者・調査内容・分析方法まで確認しながら、研究計画全体を整理するお手伝いをいたします。

看護研究計画書テンプレート

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す