【賃貸退去の流れ#5】大阪で退去トラブルが多い理由と、府が動いた話

【賃貸退去の流れ#5】大阪で退去トラブルが多い理由と、府が動いた話

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退去シリーズの最終回です。
今回は「大阪府版ガイドライン」という大阪ならではの取り組みを
ご紹介します。

実は大阪府は、原状回復トラブルが多い地域として長年問題に
なってきた経緯があります。

そこで大阪府が独自にガイドラインを作成し、不動産業界4団体と
連携して本格的にトラブル防止に乗り出しているというのが現状です。
元賃貸ショップ店長のいなもとが現場目線で解説します。

【大阪府版ガイドラインとは?】

国土交通省のガイドラインをベースに、大阪府が独自にわかりやすく
まとめた原状回復のルール集です。

基本的な考え方は3つです。

・退去時の通常損耗の回復は貸主が行うのが基本
・入居中の必要な修繕も貸主が行うのが基本
・これと異なる特約を設ける場合は双方の明確な合意が必要

つまり「特約に書いてあるから全部借主負担」は合意なしには
成立しないということです。
契約時に一方的に押しつけられた特約は法的に無効になる
ケースもあります。

【令和6年4月に大阪府が業界4団体と協定を締結】
大阪府は令和6年4月、不動産関係4団体と「原状回復トラブル防止に
向けた協力に関する協定」を締結しました。

締結した4団体は以下の通りです。
・大阪府宅地建物取引業協会
・全日本不動産協会大阪府本部
・日本賃貸住宅管理協会
・大阪賃貸住宅経営協会

協定の主な内容は、入居契約時に仲介業者が借主にガイドラインの
説明を行うこと、退去時に管理業者がガイドラインに基づいて説明する
ことなどです。

要するに「業界全体でトラブルを減らしましょう」という取り組みが
公式に動き出したということです。


【毎年2〜3月は「トラブル防止啓発月間」】

年度末は引越しが集中するため、原状回復トラブルも増加します。
大阪府は毎年2月と3月を「賃貸住宅原状回復トラブル防止啓発月間」として、
府内市町村や不動産団体と連携した取り組みを集中的に行っています。

令和8年度(2026年2〜3月)の取り組みとしては、
・ガイドラインの内容を解説した動画やチラシなど新たなツールを作成し
様々なコンテンツで周知
・原状回復の考え方をさらに分かりやすく解説したチラシを作成し、府内高等学校等へ配布
・大阪府及び府内市町村の広報誌やホームページ、SNSにて大阪府版ガイドライン等の掲載



【現場で感じていること】制度は整ってきたが、知らない人が多い


ガイドラインも協定も整備されてきていますが、現場にいると「こんな制度が
あるとは知らなかった」という借主がまだまだ多いのが実態です。

制度やルールがあっても、知らなければ使えません。
退去のタイミングで「高い」「納得いかない」と感じたときに何も言わずに
払ってしまう人が多いのが現状です。

大阪府版ガイドラインはインターネットで検索すれば誰でも見ることが
できます。
退去が近い方は一度目を通しておくことをおすすめします。

【退去シリーズのまとめ】5本を振り返ります

#1 退去予告と解約通知書の基本
#2 退去立会いと敷金返還の流れ
#3 フローリングの傷はどこまで自己負担?
#4 原状回復の境界線と退去前の掃除のコツ
#5 大阪府版ガイドラインと府の取り組み(今回)

退去に関することは事前に知っているかどうかで、
戻ってくるお金が大きく変わります。

退去費用の請求に納得いかない方、立会い前に相場感を確認したい方、
大阪府版ガイドラインの使い方を相談したい方はお気軽にご相談ください。

現場で何百件も退去立会いをしてきた経験をもとに、あなたの状況を
一緒に整理します。

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