スピリチュアルな世界に興味があって霊視に関心がある方でも、その「霊視」が一体どのような力なのかは、ほとんどの人が漠然としていてよく分かっていないのが現実かと思います。それでも、理屈ではない神秘的な力として、それに期待と信頼を寄せる人も多くおります。
本日は、そんな霊視の仕組みについて、簡単にお話をします。
人は、目で物を認識し、耳で声を認識します。もう少し具体的にいうと、網膜を通して情報を取得し脳で映像を認識し、鼓膜を通して情報を取得し脳で音声を認識します。
一方、霊視は網膜を通さず、直接脳で情報を取得しそのまま映像や音声を認識します。
我々は寝ている時に夢を見ます。その夢を見ている状態は、目で見ないで映像を認識するという霊視の原理にイメージとしては近いものです。厳密には、夢は架空のものであって、現実を認識する霊視とは異なるものですが、ひとまずは「霊視は夢のように頭の中で映像が浮かんでいる状態」と捉えてもらって問題ありません。
それでは、身体の器官を使わずに、どのようにして脳で情報を取得するのかというと、そこに「潜在意識」というものがかかわってきます。
潜在意識とは、人の意識の中の表に現れていない部分をいいます。そして、その潜在意識は深くであらゆる者と繋がっています。これは心理学においても集合的無意識として、同様の理論が提唱されています。
そこで霊能者は、その潜在意識の繋がりを通じて、何かしらの情報を取得します。たとえば、気になる相手の今の想いであれば、その者の潜在意識を通じてその想いを情報として取得して、脳で映像や声として認識します。
このように潜在意識を通じて意図的に情報を取得するには、一定の霊能力が必要です。
しかし、誰もが潜在意識で繋がっている以上、意図せずとも情報を取得することはあります。
"虫の知らせ"などが代表的な例です。離れた家族に危機が生じそうなとき、何となく実家に帰ろうと思ったなどの場合も、家族が潜在意識を通じて異変という情報を取得して気持ちがそこに向けられたものと説明できます。
霊視を用いれば、相手の気持ちだけでなく、次のようなさまざまな事柄を見通すことができます。
《場所》
場所についても霊視によって視ることができます。ここでは場所そのものというより、その場所に居る者や記憶を有する者の潜在意識を通じて、その情報を取得して場所を認識することができます。
《失踪事件》
失踪事件のような場合においても、霊視によってその関係者の潜在意識を通じて情報を取得することで、失踪者の状況や所在場所を計り知ることができます。
しかし、現実にはそのように霊視を用いることはまずありません。日本において霊視とは民間の無形サービス(カウンセリングの一種)として位置付けられており、それによって得られた情報は、捜査における客観的証拠とはなりません。したがって、日本の捜査機関が霊能力者等に霊視を依頼することは、少なくとも公式にはあり得ません。
《動物の気持ち》
動物の気持ちについても、霊視によってその客体の潜在意識を通じて情報を取得することで、その動物の気持ちを計り知ることができます。
ただし、昆虫や小動物などの意識の微弱な動物であるとそれは難しく、犬や猿といった人間に近い知能を持っている動物であれば比較的行いやすいとされています。しかし、この場合であっても動物の気持ちを人間の言葉に置き換える必要があるため、また特殊な能力が必要とされます。そこで、動物の気持ちを言語化する特殊な能力を備えた霊能力者が、アニマルリーディングとして専門的に活躍されています。
《未来の様子》
さらに、未来の情報も取得ができます。潜在意識には時間的概念が存在しないためです。ゆえに、霊視によって未来の者の潜在意識を通じて情報を取得することで、今後の様子を見通すことも可能となります。
つまり、霊視は潜在意識を通じてどのような情報も取得ができます。そう聞くと、万能な能力のようにも思えます。
しかし、裏を返すと、潜在意識の及ばない領域には力が働きません。ここが霊視の弱点であり、不完全さの表れです。
(失せ物、人の生死、ギャンブル・試験の合否など)
このようなものは霊視(占いも含む)において視ることができないという話は聞いたことがある人も多いと思います。なぜなら、これらはだれかの潜在意識が介入しておらず、潜在意識の及ばない領域にあるため、霊視の力が及ばないものであるためです。
(もっとも、視ようと思えば、未来のその者の様子などから推測することはできますが、その精度は格段に落ちます。それ以前に、特に人の生死やギャンブル・試験の合否などを視ることは倫理的にタブーとされています。)
また、潜在意識が及ぶとしても、遠い未来はその精度が落ちます。
未来は決められたものではないため、霊視によって視える未来は、「その時点での未来」に過ぎません。不確定要素を含む長期的未来であればあるほど、その精度は落ちていきます。
このように霊視には限界があります。けっして万能ではありません。
霊視という不思議な力は、現実世界の力を超えた便利なものではあるのですが、とはいえ生身の人間の持つ力である以上、やはり万能ではなく、そこに過度に依存しすぎても良くありません。
霊視を業とする私が、その霊視の"不完全さ"をお話しすることは勇気が入ります。ですが、悩まれる方にこそ、霊視の仕組みを理解し、正しく向き合って欲しいと願っております。
そんな実は限界のある霊視ですが、それを理解した上でうまく用いることができれば、それは今後の生き方の道標となり、日々の生活を支えるものともなります。
霊視は、盲信してそれを絶対的なものとして支配されるのではなく、生身の人間の持つひとつの便利な力として、困った時に少し軽い気持ちで利用してみるというくらいの方がちょうど良い付き合い方ができます。
みなさまも悩まれた時は、どうぞお気軽に霊視鑑定を受けてみてください。
上杉浄寂