玄征です。
やるべきことは分かっている。頭の中に、ちゃんと並んでいる。
それなのに、どれから手をつければいいかが決められない。
そういうご相談を、よくいただきます。
今日は、順番の決め方についてお話しします。
■ 全部が同じ重さに見えている
動けない時、多くの方は「自分は怠けている」と考えます。
ですが実際に話を伺うと、怠けている方はほとんどいません。
むしろ逆で、やることを全部、同じ重さで抱えています。
仕事の資料も、返していない連絡も、片付いていない部屋も、健康診断の予約も、
頭の中では同じ大きさで並んでいる。
全部が同じ重さだと、人は選べません。
選べないから、結局どれにも手がつかない。
怠けているのではなく、並べ方の問題です。
■ 順番には、決まった向きがあります
陰陽道では、ものごとの巡りには向きがあると考えます。
熱が生まれ、形になり、固まり、流れ、次へ伸びる。
この順番は、入れ替えられません。
だから、何から手をつけるかにも順番があります。
やる気の大きさでも、締め切りの近さでもありません。
出す、整える、始める。この三つの順です。
■ 一、出す
まず減らします。増やすのは後です。
いらないものを捨てる。返していない連絡を一件返す。
やらないと決めたことを、やらないと口に出す。
ここで大事なのは、一番小さいものから手をつけることです。
多くの方が逆をやります。
一番大きくて、一番気が重いものから片付けようとする。
そして動けないまま一日が終わり、自分を責めます。
小さいものを一つ出すと、場所が空きます。
空いた分だけ、次が入ります。
■ 二、整える
出した後に、置き場所を決めます。
机の上、財布の中、通帳、冷蔵庫。
どれか一箇所でかまいません。
整えるというのは、きれいにすることではありません。
何がどこにあるかを、自分が分かっている状態にすることです。
探す時間が減ると、頭の中の負荷が下がります。
ここまで来て、ようやく判断ができるようになります。
■ 三、始める
新しいことに手をつけるのは、最後です。
出して、整えてからでないと、始めたものが続きません。
途中で止まるのは、意志が弱いからではなく、場所がないまま始めたからです。
順番を守れば、同じことをしても結果が変わります。
■ 十月は、順番を決め直すのに向いています
十月八日は、暦の上で寒露にあたります。
露が冷たくなり、夏の勢いが完全に落ちきる頃です。
勢いで押し切れる季節は、ここで終わります。
その代わり、静かに整えることがよく進む季節に入ります。
夏のあいだ、動いても動いても形にならなかった方。
それは力が足りなかったのではなく、季節が合っていなかっただけのこともあります。
十月から十一月は、出して、整えるのに最も向いた時期です。
■ それでも順番が決まらない時
ここまで読んで、それでも何から手をつけるか決められない方へ。
その場合は、やることが多すぎるのではなく、
複数のことが同時に止まっている可能性があります。
恋愛も、仕事も、お金も、体調も、どれか一つが特別ひどいわけではないのに、
全部がなんとなく重い。
そういう時は、一つひとつを個別に考えても答えが出ません。
すべてに共通して流れている原因を、先に見つける必要があります。
ご自身では分かりにくい場合は、視させていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
玄征