階段でバテる、それ「年のせい」で片付けて大丈夫ですか?〜大動脈弁狭窄症〜

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心臓の出口に弁(大動脈弁)がある。その弁が詰まる病気の話をします。

外来でよく聞くんですよ。

「最近、階段がしんどくて」
「動くと胸が苦しくなって」


「年のせいですかね〜」って。

だから、自分ではなかなか症状に気づかないんですよね。

この前お話を聞いた方だと、「階段を上っている時に少し症状が出るかな」という程度でした。
でも、実はその方は重症の「大動脈弁狭窄症」だということが分かり、急ぎで手術をすることになったんです。

術後は山に登っても症状が出なくなり、「手術をして本当に良かった」とおっしゃっていました。

ということで、

今日は「大動脈弁狭窄症」という病気の話をします。
難しい名前だけど、聞いたら「あ、そういうことか!!」ってなるはず。

心臓の扉が、うまく開かなくなる
心臓って、血液を全身に送るポンプですよね。
で、そのポンプには「弁」という扉が4つついてます。




扉が正しく開いて、正しく閉じるから、血液が一方向にきちんと流れる。

その4つの弁のうち、心臓の出口にあるのが「大動脈弁」です。

この弁が、年齢とともに硬くなったり、石灰化して分厚くなったりすると、うまく開かなくなってしまう。

扉が半分しか開かなかったら、人が通り抜けるのに大変な力がいりますよね。
血液も同じで、心臓がものすごく頑張らないと血を送り出せなくなる。

その結果が、息切れ。胸の圧迫感。ふらつき。

ご存知でしたか?「年のせいの息切れ」に見えて、実は心臓の弁が原因だった、というケースがかなりあるんです。

「年だから仕方ない」が一番怖い
外来でよくあるパターンを話しますね。

奥さんに連れられてきた70代のおじいさん。
「最近ちょっと動くと息が切れるって言うんですよ」って、奥さんが話す。

本人は「年だから仕方ない、大丈夫大丈夫」って言い張ってる。

でも聴診器で心臓を聞くと、、、明らかに普通じゃない音がするんです。
エコー検査(超音波検査)をしてみたら、大動脈弁がかなり狭くなっていました。

この病気の怖いところは、ゆっくり進むこと。

「少しだけ息切れするな」くらいで何年も過ごして、気づいたらかなり進んでいた、、、というパターンが多い。

そしてさらに怖いことは、この病気は急に亡くなることがあるんです。
ある日突然

僕もこの患者さんを診ていて、
手術前の心臓超音波検査時(寝た時に)に急に心臓が止まってしまったり、
どんどん心不全が悪くなって緊急で手術したりといったなど。
少し脅すようなことを言いますが、こうなる前に手術をしたい。

そうなる前に手術ができれば、元々の生活に戻れるという良い治療方法があります。

でも早く見つかれば、弁を新しくする治療を受けて、元気に戻れる。

手術も、体に負担のない手術から、心臓の手術を行って大動脈弁を取り替える手術まで、いろんな選択肢があります。

僕が担当した患者さんが「先生、また山登れるようになったよ!!」って報告に来てくれた時の嬉しさ、忘れられません。

「年のせい」を疑ってほしい3つのサイン
ここだけ覚えて帰ってください。

・以前より階段や坂道がきつくなった
・動いたとき、胸が締め付けられる感じがある
・ちょっとふらっとすることが増えた

60〜70代の自分自身や、親御さんに思い当たることはないですか?

健診で「心雑音があります」と言われたことがある人は、特に一度確認してほしいです。

専門家に診てもらうこと、遠慮しないでください。
早めに相談してもらえると、選べる治療の幅も広がります。

これは外科医として、本当に思うことです。

まとめ
大動脈弁狭窄症は、知らないうちにゆっくり進みます。
でも早く見つかれば、治療でちゃんと元気になれる病気です。
「年だから」って見逃さないでほしい。
息切れ、胸の苦しさ、ふらつき、気になったらぜひ一度相談してみてくださいね。


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