「残された時間」から逆算する、時間の使い方

「残された時間」から逆算する、時間の使い方

記事
学び

「まだ時間はある」と思っているうちは、人は動かない

「いつかやろう」「もう少し落ち着いてから」「そのうち挑戦したい」。

面談の場で、私が最も多く聞く言葉です。
年間400件を超えるキャリア相談を受けていますが、この言葉が出てこない月はありません。

なぜ、人はすぐに動かないのか。
能力でも意欲でもありません。
それは「まだ時間は十分にある」と、無意識に思っているからです。

明日も仕事がある。来月も給料が入る。生活は急には変わらない。
だから、緊急ではないことは後回しになります。

ただ、人生という単位で見たとき、時間は無限ではありません。


数字に置き換えると、時間の見え方が変わる

たとえば、54歳の方が85歳まで生きると仮定します。
残りは約31年。そう聞くと、まだ長いように感じるかもしれません。

けれど、こう置き換えてみます。

・これから迎える誕生日は、あと約31回 ・これから迎える月曜日は、あと約1,600回

しかも、その全部を自由に使えるわけではありません。
人生の約3分の1は睡眠です。そこから仕事、食事、移動、家事、休養の時間を差し引けば、自分の裁量で動かせる時間はさらに減ります。
加えて、10年後も今と同じ体力・健康状態でいられる保証はありません。

つまり、「人生の残り時間」と「自分が自由に使える時間」は、別物だということです。

これは50代に限った話ではありません。
たとえば、公務員試験を控えた大学2年生。本番の面接までが仮に18か月あるとすれば、その間の土日は約150回です。
授業、アルバイト、ゼミ・サークル、ボランティア活動、就活情報の収集を差し引いたとき、面接対策に本気で使える時間はそこから何割残るでしょうか。

在職中に起業を考えている方も同じです。
平日の可処分時間が1日1時間なら、1年で約250時間。それが、準備に使える現実的な総量になります。

「時間がない」のではなく、「総量を数えていない」だけ、ということが少なくありません。


人生を24時間の時計に置き換える

もう一つの見方として、人生を24時間の時計に置き換える方法があります。

85歳を24時とすると、54歳はおよそ15時過ぎ。
まだ夕方にもなっていません。ただし、朝でもない。

この見方の効用は、不安煽ることではありません。
「まだ時間はある」と「何でも先送りできるほどではない」を、同時に自覚できることにあります。

20歳ならまだ朝の6時前です。時間はたっぷりある。
けれど、朝の使い方でその日の中身が決まるのもまた事実です。


タイムマネジメントは「予定を詰め込むこと」ではない

タイムマネジメントというと、手帳の使い方、業務の効率化、スキマ時間の活用といったテクニックを思い浮かべる方が多いと思います。どれも有効です。

しかし、本質はもっと手前にあります。

タイムマネジメントとは、限られた自分の時間を、何に使うかを選択することです。

時間そのものを増やすことはできません。変えられるのは使い方だけです。だからこそ「何をするか」と同じくらい、「何をやめるか」「何を先にするか」を決める必要があります。

予定を詰め込むことと、優先順位を決めることは、まったく別の行為です。


「いつか」を、今日の行動に変える3つの問い

先送りしていることがあるなら、次の順番で考えてみてください。

① 自分は何を先送りしているのか 
② 本当は、いつまでにやりたいのか
 ③ そのために今日できる、いちばん小さな一歩は何か

コツは、行動の粒度を思い切り下げることです。

・「いつか資格を取りたい」→「今日、試験の日程を調べる」
・「いつか転職したい」→「今週中に、職務経歴書を1ページ書く」
・「いつか独立したい」→「今月中に、自分の商品を1行で書いてみる」
・「いつか面接対策をしたい」→「今日、志望動機を200字で書いてみる」
・「いつか家族と旅行したい」→「今日、候補日を家族に聞く」

行動を小さくすると、「いつか」が「今日」に変わります。
逆に言えば、いつまでも動けない計画は、たいてい最初の一歩が大きすぎます。


時間の価値は、年齢とともに変わる

お金は、失っても取り戻せる可能性があります。
仕事も、やり直すことができます。

けれど、昨日使った1時間だけは、二度と取り戻すことができません。

とはいえ、すべての時間を仕事や自己投資に充てる必要はありません。
休む時間も、家族と過ごす時間も、趣味を楽しむ時間も、何もしない時間も、自分で選んだのであれば大切な時間です。

問題なのは、
本当はやりたいことがあるのに、何となく先送りしたまま時間が過ぎていくことです。


一人で考えても、先送りはたいてい終わらない

ここは、現場で数多くの相談を受けてきた立場からの実感です。

先送りの多くは、意志の弱さではなく、「自分のことを考える時間を、予定として確保していない」ことで起きています。日常の中に、その枠が存在しない。だから、いつまでも順番が回ってきません。

私が提供しているのは、その枠そのものです。

・50代からのキャリアを一度整理したい方へ
  ─ 60分の単発相談 
・一度では整理しきれない方へ 
 ─ 60分×3回で、棚卸し→選択肢の検討→行動計画まで 
・在職中に起業を考えている方へ 
 ─ 90分で、方法論の前に「覚悟」と事業の輪郭を確認 
・公務員を目指す大学2・3年生へ
  ─ 50分×3回で、強みの深掘り→ES・面接カード→模擬面接まで一気通貫

どのサービスも、答えや正解をお渡しする場ではありません。
ご自身の考えと気持ちを整理し、最後はご自身で決めるための対話時間です。

私自身、証券会社に31年勤めたあと、50代半ばで独立しました。採用する側として20年以上、応募者を見てきた経験もあります。
だからこそ、「決断を急がせない」ことの大切さも、「決めないまま時間だけが過ぎる」ことの怖さも、両方を実感しています。

最後に

人生があと何年あるかは、誰にも分かりません。

だからこそ、「あと何年あるか」だけを考えるのではなく、残された時間を、何に使いたいのかを考えることが重要です。

今日という1日は、人生の残り時間の中の1日です。

その時間を、誰と過ごすのか。何を学ぶのか。何に挑戦するのか。
そして、大事なのは何をやめるのか。

時間の使い方とは、人生の使い方そのものです。

最後に、3つだけ考えてみてください。

① 「そのうちやろう」と先送りしていることは何ですか
② それは、本当はいつまでにやりたいことですか
③ そのために、今日できる最初の一歩は何ですか

「いつか」を待つのではなく、今日、自分の手で時間の使い方を選ぶ。

それが、タイムマネジメントの第一歩です。
是非一緒に考えましょう。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す